Launchpadとは
Launchpadとは、Canonicalが管理・運営するオープンソースソフトウェア開発のためのWebサイトです。Ubuntuの各種パッケージもLaunchpadで管理・開発されています。
Ubuntuの不具合もLaunchpadで管理されています。
開発の状況や情報を調べたいのなら、まずLaunchpadで検索し、調べてみるとよいでしょう。
PPA
PPA(Personal Package Archives)は個人や組織がパッケージを開発及び配布するための仕組みです。Launchpadが提供する仕組みの一つです。
誰でもPPAでソフトウェアの開発や配布を行うことができます。
PPAでは、個人や組織が開発したパッケージや、標準のリポジトリーにあるパッケージよりも新しいバージョンのパッケージを提供しています。
PPA追加のメリット
新たなパッケージが利用できる
標準のリポジトリーにないパッケージ(アプリ)を利用できるようになります。新しいバージョンのパッケージが利用できる
標準のリポジトリーにあるパッケージ(アプリ)よりも、新しいバージョンのパッケージ(アプリ)を利用できるようになります。PPA追加の注意点
アップデート確認にかかる時間の増大
アップデートの確認はPPAも対象になるため、その分、アップデートの確認に時間がかかるようになります。大量のPPAを追加していると、アップデートの確認に結構な時間がかかります。
意図しないパッケージのアップデート
一つのPPAで複数のパッケージを配布している場合、他のパッケージのバージョンも新しいバージョンのパッケージにアップデートされます。既存のパッケージを引き続き利用したい場合は、要注意です。
新たな不具合の追加
新しいバージョンのパッケージは、不具合の修正や機能の改善・追加が行われています。しかし、新たな不具合が発生する可能性があります。
依存関係の競合
標準のリポジトリーや他のPPAで提供しているパッケージと整合性がつかなくなるケースがたまにあります。サポート期間が変更される
例えばUbuntu 12.04LTSのサポート期間は5年間ですが、PPAで提供するパッケージのサポート期間は5年間ではありません。(そもそも対象外です)PPAの利用は自分の責任において行う必要があります。
PPAの管理方法
PPAの追加や削除などPPAの管理については、「Y PPA Manager」で行うことができます。コマンドでも可能ですが、ここでは紹介しません。
パッケージがサポートしているUbuntuのバージョンを調べる方法
パッケージがサポートしているUbuntuのバージョンを調べる方法です。標準のリポジトリーにあるパッケージ
標準のリポジトリーにあるパッケージは、SynapticやUbuntuソフトウェアセンターで検索すればすぐに分かります。もし検索してもそのパッケージが表示されない場合は、現在利用しているUbuntuのバージョンではサポートしていないパッケージである、ということになります。
ただし検索した時点でパッケージがなかったとしても、その後対応されるケースもあります。
また多くの人が必要とする人気のあるパッケージの場合、PPAでそのパッケージが配布されていることもあります。
すでに追加済みのPPAが提供するパッケージ
すでに追加済みのPPAが提供するパッケージが現在利用しているUbuntuのバージョンをサポートしているか調べたい場合、「標準のリポジトリーにあるパッケージ」と同様の方法で調べることができます。またSynapticなら、PPAごとに提供しているパッケージを一覧で表示させることもできます。
Launchpadで調べる
ここでは、PPAを追加せずにパッケージがサポートしているUbuntuのバージョンを調べます。またPPAが提供しているパッケージも調べます。
例として「ppa:japaneseteam/ppa」(PPA for Ubuntu Japanese Team)のPPAで、PPAが提供しているパッケージや、パッケージがサポートしているUbuntuのバージョンを調べます。
1.PPAの検索
まず、「ppa:japaneseteam/ppa」を検索します。Launchpadから検索しても良いですし、Googleから検索しても良いです。
以下のページが見つかります。
2.パッケージの一覧
ページを下の方にスクロールすると、「Overview of published packages」が見つかります。これがこのPPAで開発及び配布しているパッケージの一覧です。
Ubuntuのバージョンに関係なく表示されます。
「Overview of published packages」の見方については後述します。
3.Ubuntuのバージョンによるフィルタリング
「2.」の状態では見づらいので、特定のUbuntuのバージョンによるフィルタリングを行います。「Any series」のメニューをクリックすると、Ubuntuの開発コード一覧が表示されます。
この中から該当する開発コードを選択します。
Ubuntuのバージョンと開発コードの対応は、「Ubuntuのバージョンと開発コードの対応表」を参考にしてください。
4.フィルタリング結果
以下のように選択したUbntuのバージョンに対応したパッケージの一覧が表示されます。もしこの中に該当するパッケージがない場合、このPPAではそのパッケージを配布していません。
その場合以下の理由が考えられます。
- 開発中である
- 開発は終了した
- 別のPPAで提供するようになった
- 標準のリポジトリーで提供するようになった
Overview of published packagesの見方
「Overview of published packages」の見方です。1.フィルタリング
Ubuntuのバージョンによるフィルタリングを行います。2.パッケージ数
現在行なっているフィルタリングで対象となったパッケージの数です。3.ナビゲーション
パッケージ数が多い場合、複数のページでパッケージの一覧を表示します。そのページの移動を行います。
First
最初のページに移動します。Previous
1つ前のページに移動します。Next
次のページに移動します。Last
最後のページに移動します。4.パッケージ名
パッケージ名が表示されます。ここをクリックすると、パッケージ名でソートを行います。
5.バージョン
パッケージのバージョンが表示されます。ここをクリックすると、バージョンでソートを行います。
「(Newer version available)」と表示されている場合、リンク先でこのパッケージの新しいバージョンを提供しています。
6.パッケージをアップロードしたユーザー
パッケージをアップロードしたユーザーが表示されます。ここをクリックすると、ユーザー名でソートを行います。