テキスト入力
Ubuntu 13.10では、従来の「キーボードレイアウト」から仕様が変更され、キーボードレイアウトとインプットメソッドの組み合わせを「テキスト入力」から設定するようになりました。「テキスト入力」は「システム設定」を起動し、「テキスト入力」をクリックします。
以下の画面が表示されます。
使用する入力ソース
「入力ソース」とは、キーボードレイアウトとインプットメソッドの組み合わせのことです。この一覧にある「入力ソース」が現在利用できる「入力ソース」の一覧です。
キーボードレイアウト
キーボードレイアウトとは、キーボードのキー配列のことです。日本では、日本語キー配列のキーボードが販売されています。
アメリカでは、英語キー配列のキーボードが販売されています。
この2つのキーボードのキー配列を比較すると、キー配列は異なります。
例えば、英語キー配列のキーボードに「全角/半角」キーは存在しません。
このように、各国(言語)によって、キーボードのキーの配列が異なります。
従って現在ユーザーが利用しているキーボードの種類(レイアウト)を設定しないと、キーを押しても反応しなかったり、異なる文字の入力や異なる機能が動作してしまいます。
またユーザーによっては状況により異なるキーボードを使用することもあります。
このような状況に対応するために、複数のキーボードレイアウトを登録できるようになっています。
インプットメソッド
「インプットメソッド」は、WindowsでいうところのIMEです。日本語では漢字変換を行う際に利用されるソフトウェアです。
例えば「ATOK」や「Anthy」、「Mozc」は、インプットメソッドに分類されます。
インプットメソッドフレームワーク
「テキスト入力」では表に出て来ませんが、「インプットメソッドフレームワーク」はアプリとインプットメソッドを仲介するソフトウェアです。「インプットメソッドフレームワーク」がないと、アプリで漢字変換を行うことができません。
Windowsで言うところのTSF(Text Service Framework)に相当します。
Ubuntuでは「インプットメソッドフレームワーク」に「iBus」が採用されています。
ここでは、デフォルトで設定されている「入力ソース」を見てみます。
日本語 (OADG 109A)
この「入力ソース」は、インストール時にユーザーが指定した「入力ソース」です。従ってインストール時に別のキーボードレイアウトを選択した場合、異なる項目が表示されます。
「日本語 (OADG 109A) 」は「109キーボード」です。
日本語キーボードレイアウトを指しますが、これにインプットメソッドは関連付けられていません。
従ってこの「入力ソース」を選択しても、漢字変換は行えません。
日本語キーボードで漢字変換を行う人にとって、この「入力ソース」は不必要です。
英語 (US)
この「入力ソース」は、英語キーボード指す「入力ソース」です。これもインプットメソッドは関連付けられていないため、漢字変換は行えません。
日本語キーボードで漢字変換を行う人にとって、この「入力ソース」は不必要です。
日本語 (Anthy)
この「入力ソース」は、日本語キーボードレイアウトにインプットメソッドである「Anthy」を組み合わせた「入力ソース」です。この「入力ソース」選択時に、漢字変換を行うことができます。
もちろん「全角/半角」キーも機能します。
一般的にメインで利用する「入力ソース」は、このような漢字変換が行えるインプットメソッドと組み合わせられている「入力ソース」を利用します。
ちなみに「Anthy」は、Ubuntuのデフォルトのインプットメソッドです。
「Mozc」を使う人の方が多いとは思いますが、「Mozc」を利用するには「Mozc」を別途インストールしてこの「入力ソース」に追加する必要があります。
入力ソースを追加する
入力ソースを追加します。新しくインプットメソッドをインストールした時や、キー配列の異なるキーボードを使用する場合はは、まずそれらに対応した「入力ソース」を追加する必要があります。
ここでは例として「Mozc」を追加します。
事前に「Mozc」がインストールされているものとします。
「Mozc」のインストールは、「Mozcをインストールする」を参考にしてください。
1.入力ソース選択画面の表示
「使用する入力ソース」の下部の「+」ボタンをクリックします。2.入力ソースの選択
以下のように「入力ソースの選択」画面が表示されるので、追加したい「入力ソース」を選択します。ここでは例として「Mozc」を追加するため、一覧から「日本語 (Mozc)」を選択します。
検索ボックスに「Mozc」と入力して、「入力ソース」を検索しても良いです。
3.追加完了
以下のように「入力ソース」が追加されます。これで「入力ソース」を「日本語 (Mozc)」に切り替えれば、「Mozc」による日本語変換が利用できるようになります。