コミットメッセージにSigned-off-byを追加して、コミットを行う
「コミットメッセージ」にSigned-off-byを追加して、コミットを行います。Signed-off-byとは
「Signed-off-by」とは、一部のプロジェクトで使用される署名です。署名と行ってもPGP署名のようなものではなく、コミッターの情報を記述した文字列です。
例えばLinux Kernelでは、DCO(Developer Certificate of Origin)の手続きに則った宣誓を表す署名として使用されています。
DCOについては、「OSSコミュニティのリスク対策」や「11) Sign your work」を参考にしてください。
この「Signed-off-by」は、各プロジェクトが意味を持たせるものなので、特に意味を定義していないプロジェクトでは意味を持ちません。
もし自分のプロジェクトで「Signed-off-by」を使用する場合は、必ず「Signed-off-by」の意味を明確に表明しておきましょう。
コマンドの実行例
コマンドの実行例です。1.ブランチの確認
現在のブランチ構成を確認すると、以下のようになっています。現在のブランチは、「master」ブランチであることが分かります。
同様に、「HEAD」は「master」ブランチを指していることが分かります。
2.ブランチの構成
現在のブランチの構成を図にすると、以下のようになっています。3.ワーキングディレクトリーの状態
「ワーキングディレクトリー」の状態を確認すると、以下のようになっています。4.コマンドの実行
コマンドのオプションは、以下のオプションを指定します。ショートオプション | ロングオプション |
---|---|
-s | --signoff |
「端末」から、以下のコマンドを実行します。
コマンドの詳細は、「スナップショットを生成するコマンドの説明」を参考にしてください。
ポイントは、赤字の箇所です。
git commit --signoff
5.コミットメッセージの入力
テキストエディターが起動し、「コミットメッセージ」を入力する画面が表示されます。「コミットメッセージ」に「Signed-off-by」が入力されています。
ここでは例として、以下のように入力しました。
「コミットメッセージ」を入力したら、ファイルを上書き保存してテキストエディターを終了します。
6.コマンドの実行結果
以下のように、コミットが行われます。7.ブランチの確認
現在のブランチ構成を確認すると、以下のようになっています。「master」ブランチが指す「コミットオブジェクト」の識別子が、「1.」と異なっています。