vesaドライバ
多くのグラフィックカードで利用できる基本的なグラフィックドライバです。基本的な機能しか提供しない汎用ドライバなため、Unity 3Dは利用できません。
グラフィックドライバのアップデートやインストール、
Ubuntuをバージョンアップしたら画面に何も表示されなくなった時など、
トラブルシューティングで利用するとよいでしょう。
Windowsでいうところのセーフモードでの起動に近いイメージかな。
vesaドライバの準備
vesaドライバは標準でインストールされるので、新たにインストールする必要はありません。ただし、ファイルの操作にMidnight Commanderを利用するので、
この手順を参考にする場合は、あらかじめインストールしておいてください。
コンソールからもインストールできます。
vesaドライバを利用する前に
もし、グラフィックドライバのトラブルシューティングでvesaドライバによる起動を試すなら、その前にこのページの「Use default (generic) configuration」を試してみるとよいでしょう。
Ubuntuがどのグラフィックドライバを利用するかは、
「/etc/X11xorg.conf」の内容で決まります。
まずは「xorg.conf」ファイルを作らなければなりません。
以下の手順で作ります。
1.xorg.confのひな形の作成
このページを参考にして「failesafeX」を選択します。これでvesaドライバ用の「xorg.conf」のひな形が作成されます。
「Cancel」ボタンをクリックして、リカバリーメニューに戻ります。
2.MidnightCommanderの起動
次にリカバリーメニューから「root」を選択してコンソールを表示します。以下のコマンドを入力します。
mc /etc/X11 /etc/X11
3.既存のxorg.confをバックアップする
「xorg.conf」ファイルが存在しない場合は、この手順を飛ばします。既存の「xorg.conf」ファイルを選択して、「F6」キーを押します。
「to:」にバックアップファイル名を入力します。
バックアップファイル名は何でも良いですが、ここでは「xorg.conf.backup」にします。
ファイル名を入力したら<OK>を選択します。
以下のように、既存の「xorg.conf」が「xorg.conf.backup」に変わります。
4.vesa起動用の「xorg.conf」を作成する
「xorg.conf.failsafe」を選択して、「F5」キーを押します。「to:」に「xorg.conf」と入力します。
以下のように「xorg.conf」ファイルが生成されます。
5.再起動する
作業は完了です。再起動します。
後はドライバを再インストールしたり、ドライバの設定を行えばOKですが、
作業を行う前に「xorg.conf」ファイルと「~/.config/monitors.xml」ファイルを
削除もしくは別名に変更しておきましょう。
「~/.config/monitors.xml」ファイルは、
各ユーザー固有のディスプレイの設定(マルチモニターなど)が保存されています。