X Diagnostic Settings
このアプリは主にグラフィック関係の問題により、Ubuntuが起動しない原因を調査する時に使います。
標準でインストールされますが、
インストールされていない場合はUbuntu ソフトウェアセンターからインストールできます。
ちなみにこのアプリをインストールすると、
以前紹介したリカバリーメニューに「failesafeX」が追加されます。
X Diagnostic Settingsを起動する
このアプリはシステムの設定を変更する機能を持っているため、ルートユーザーで実行する必要があります。
しかしDashホームから起動すると、通常のユーザーで起動してしまいます。
従って端末からルートユーザーで起動する必要があります。
以下のコマンドを実行します。
gksu xdiagnose
ログインしているユーザーのパスワードを入力すれば、
ルートユーザーでxdiagnoseが実行されます。
X Diagnostic Settingsの画面
起動すると以下の画面が表示されます。「エラーの表示」ボタン
ログからエラーメッセージを抽出して表示します。表示されたエラーをカーネルログで検索すると、以下の部分がヒットします。
------------[ cut here ]------------
WARNING: at /build/buildd/linux-3.2.0/arch/x86/kernel/apic/apic.c:1318
setup_local_APIC+0x193/0x272()
Hardware name: VirtualBox
Modules linked in:
Pid: 0, comm: swapper/1 Tainted: G W 3.2.0-29-generic #46-Ubuntu
Call Trace:
[<ffffffff81066cff>] warn_slowpath_common+0x7f/0xc0
[<ffffffff81066d5a>] warn_slowpath_null+0x1a/0x20
[<ffffffff81637df7>] setup_local_APIC+0x193/0x272
[<ffffffff816374ed>] smp_callin+0xd9/0x12c
[<ffffffff81637552>] start_secondary+0x12/0xdb
[<ffffffff81637540>] ? smp_callin+0x12c/0x12c
---[ end trace a7919e7f17c0a726 ]---
このログや該当する行の前後から、検索するキーワードをピックアップします。
上記の場合は、「setup_local_APIC」や「apic.c」、「warn_slowpath_common」
辺りで検索すると良いでしょう。
Extra graphics debug message
起動時の情報を「/var/log/plymouth-debug.log」に出力します。ログの読み込みに権限がない場合、以下のコマンドでログを読み込みます。
gksu gedit /var/log/plymouth-debug.log
Display boot message
起動時にロゴを表示せずに、カーネル等が出力するメッセージを表示します。ログイン画面が表示されず、画面が真っ暗なまま起動しない時に試すとよいでしょう。
メッセージが表示されたまま処理が停止する設定が終わったらので、
調査をする時に参考になります。
Disable bootloader graphics
起動時にロゴを表示せず、テキストモードで起動します。Disable VESA framebuffer driver
Frame Bufferドライバーをロードしません。通常、起動時は汎用的なFrame Bufferドライバーが利用され、
その後Redeon等のドライバーにグラフィック処理が移ります。
この移行処理に問題がある場合、
Frame Bufferドライバーを利用しないことで問題が解決することがあります。
Disable PAT Memory
グラフィックカードのメモリ確保エラーが出る場合は、このオプションを有効にすると問題が解決することがあります。
Applyボタン
このボタンを押すと設定がシステムに反映されます。反映までに少し時間がかかります。
「Apply」ボタンを押してシステムに設定が反映されたら、PCを再起動します。