フォントファミリーの属性
アプリが文字を描画する際にフォントファミリーの属性で描画方法を指定することができます。例えばアンチエイリアスやヒンティング等が該当します。
Ubuntuでは全てのフォントファミリーのアンチエイリアスやヒンティングが
デフォルトで有効になっています。
Font Managerを利用するとフォントファミリーごとに細かく属性を設定することができます。
Font Managerで行う設定はユーザー固有の設定になるので、
他のユーザーやシステムには影響がありません。
1.フォントファミリーの選択
フォントファミリーの一覧から設定を行いたいフォントファミリーを選択します。2.Advanced Settings画面の表示
画面左下のフォントプリファレンスボタンをクリックします。メニューが表示されるので「Advanced Settings」をクリックします。
ちなみにUbuntuでは「Desktop Settings」は利用できません。
また個々で設定を行なってもアプリが独自に設定を行う場合は、
アプリの設定が優先されます。
Advanced Settings
フォントの属性を設定します。Anti-Alias
アンチエイリアスです。チェックをオンにするとアンチエイリアスが有効になり、
文字がなめらかに描画されるようになります。
Auto-Hint
ヒンティングは文字ごとに文字の太さを変更し、可読性を上げます。自動フォントヒンティングです。
チェックをオンにすると自動フォントヒンティングが有効になります。
フォントごとに適切なヒンティング方法を選択します。
Hinting
手動フォントヒンティングです。ヒンティング方法を自分で決定します。
スライダーバーのつまみを動かして、
「None」、「Slight」、「Medium」、「Full」の4段階から選択します。
「Full」に向かうほどヒンティングの効果が大きくなりますが、
フォントやアプリによっては読みづらくなる可能性があります。
「Auto-Hint」とは排他選択になります。
LCD Filter
LCDフィルターはカラーフリンジを低減するための仕組みです。例えばアンチエイリアス有効時に白背景に黒文字を描画すると、
文字の輪郭に黒以外の色が現れます。
この色が目立ちすぎて文字が読みにくくなる時はLCDフィルターの設定を変更します。
スライダーバーのつまみを動かして、
「None」、「Default」、「Light」、「Legacy」の4種類から選択します。
Ubuntuではデフォルトで有効になっており、設定は「Default」になっています。
「Default」の選択がおすすめです。
Force Spacing
文字送り方法の指定です。スライダーバーのつまみを動かして、
「Proportional」、「Dual」、「Mono」、「Charcell」の4種類から選択します。
Use Global Advance data
次の文字を描画する時の位置情報ですが、今は使われません。Use Embedded Bitmaps
チェックをオンにするとフォントにビットマップフォントが含まれている場合、ビットマップフォントを利用して文字を描画します。
Disable rgba
チェックをオンにするとサブピクセルレンダリングを無効にします。サブピクセルレンダリングはWindowsのClear Typeで使われています。
Smaller than/Larger than
設定を適用するフォントサイズ(pt)を指定します。指定しない場合すべてのフォントサイズで設定が適用されます。
「Smaller than」は指定したフォントサイズ未満を意味し、
「Lager than」は指定したフォントサイズより大きいを意味します。
「Full Reset」ボタン
全てのフォントファミリーの設定を削除します。事前に削除確認が出ないので、誤って押さないようにしてください。
「Discard Configuration」ボタン
現在設定を行なっているフォントファミリーの設定を削除します。「Write Configuration」ボタン
設定を保存し反映します。設定ファイルの保存先
各設定は「~/.config/font-manager/conf.d」フォルダーに保存されます。ファイル名にフォントファミリー名が含まれています。