GConf
GConfはソフトウェアの設定を保存するシステムで、Windowsで言うところのレジストリーみたいなものです。レジストリーと同じように階層構造になっており、キーと値の組み合わせで情報が保存されています。
dconfとの関係
以前dconfについて書きましたが、dconfはGConfの後継にあたる仕組みです。しかしアプリの中にはGConfを利用しているものもあります。
それらのアプリは今後のバージョンアップでdconfに移行するかもしれません。
GConfデータベース
アプリの設定はGConfデータベース(リポジトリー)に保存されます。GConfデータベースには「システム」、「デフォルト」、「ユーザー」の3種類があります。
XML形式でデータが保存されていますが、直接編集することは避け、GConfエディターで編集したほうが良いです。
GConfにもdconfと同じように、設定の変更をアプリに通知する仕組みがあります。
直接データベース内のファイルを編集すると、この機能が動作せず意図しない結果になることがあります。
システムのGConfデータベース(Mandatory)
システムのGConfデータベースは、設定を固定しユーザーに変更させないキーと値が保存されます。「/etc/gconf/gconf.xml.mandatory」フォルダーがデータベースになります。
デフォルトのGConfデータベース
システムのGConfデータベースは、全ユーザーで共通して利用する設定が保存されます。「/etc/gconf/gconf.xml.defaults」フォルダーがデータベースになります。
ユーザーのGConfデータベースに同じキーの設定があった場合は、 ユーザーのGConfデータベースの設定が優先されます。
ユーザーのGConfデータベース
ユーザーのGConfデータベースは各ユーザーごとに存在しており、「~/.gconf」フォルダーがデータベースになります。ユーザーのGConfデータベースを削除するとどうなるか?
そのユーザーがログインした時に、デフォルトの設定でデータベースが構築されます。結果GConfデータベースに設定を保存していたアプリの設定はデフォルトに戻ります。
ログインできなくなったりUbuntuが起動しなくなることはありません。
GConfエディター
GConfエディターはGConfデータベースの内容を操作するアプリです。dconfエディターと似ています。
アプリ名は「gconf-editor」です。
インストール
Ubuntuソフトウェアセンターを起動し、「gconf-editor」で検索します。「インストール」ボタンをクリックします。
GConfエディターの起動
Dashホームから以下のように起動します。UI構成
GConfエディターのUI構成です。1.キー階層
キー内にサブキーを持つことができるため、キーは階層構造になります。これらの階層を表示します。
2.キーと値一覧
キー階層で選択されたキー内のキーと値の一覧です。3.キーの詳細
「2.」で選択されたキーの情報を表示します。キーのスキームの有無で表示される内容が異なります。
スキームあり
スキームがある場合、以下のようにキーの説明が表示されます。スキームなし
スキームがない場合、以下のように警告が表示されます。スキームはアプリ側で用意するものですが、スキームがなくても動作します。