間違ったリポジトリーが追加される
「Apps」や「ソースセンター」でリポジトリーを追加すると、リポジトリーによっては間違ったリポジトリーが追加されることがあります。前回「Apps」でOperaのインストールを紹介しましたが、環境によっては間違ったリポジトリーが追加されます。
その投稿を書いた時点では正しいリポジトリーが追加されていたのですが、後日再度実行したら間違ったリポジトリーが追加されていました。
いまいち再現性がなくて原因がよく分からないのですが、Ubuntu Tweakでリポジトリーを追加した後、正しいリポジトリーに修正すればそのまま利用することができます。
ちなみにOpera以外にもこの現象が発生するリポジトリーが存在するかもしれません。
ちなみに「Swiftfox」については、リポジトリーのURLは正しいのですが、すでに存在しないリポジトリーのため、利用することはできません。
パッケージインデックスファイルの更新エラー
リポジトリーが間違っている場合、パッケージインデックスファイルを更新する際、以下のエラーが発生します。W:Failed to fetch http://deb.opera.com/opera/dists/lenny/non-free/binary-amd64/Packages 404 Not Found, W:Failed to fetch http://deb.opera.com/opera/dists/lenny/non-free/binary-i386/Packages 404 Not Found
, E:Some index files failed to download. They have been ignored, or old ones used instead.
要約すると、
「http://deb.opera.com/opera/dists/lenny/non-free/binary-amd64/Packages」と「http://deb.opera.com/opera/dists/lenny/non-free/binary-i386/Packages」が見つかりません。
情報が取得できなかったリポジトリーは無視されました。
エラーが起きたリポジトリーは無視されるため、そのリポジトリーで管理されているアプリは利用できません。
正しい情報を調べる
必要な情報は以下の2つです。- リポジトリーのURL
- サーバーの鍵
今回は例としてOperaのリポジトリーを修正します。
リポジトリーのURL
まず正しいリポジトリーのURLを調べます。Operaの場合、The Opera .deb Repositoryにリポジトリーの情報が書かれています。
Webサイトを開くと、以下のように書かれています。
赤字の箇所が正しいリポジトリのURLです。
# This file makes sure that Opera Browser is kept up-to-date
# as part of regular system upgrades
deb http://deb.opera.com/opera/ stable non-free #Opera Browser (final releases)
# The line above will make sure you get all final public releases.
# Uncomment the following line if you want to get alpha and beta
# releases, too.
# deb http://deb.opera.com/opera-beta/ stable non-free #Opera Browser (beta releases)
下段の太字はアルファ及びベータ版のリポジトリーです。
今回は扱いません。
サーバーの鍵
次にサーバーの鍵を調べます。同じくThe Opera .deb Repositoryにサーバーの鍵情報が書かれています。
以下の情報はサーバー鍵の指紋です。
赤字の箇所がサーバーの鍵IDです。
pub 1024D/30C18A2B 2012-10-29 [expires: 2014-10-29]
Key fingerprint = ABCD 165A F57C AC92 18D2 872B E585 066A 30C1 8A2B
uid Opera Software Archive Automatic Signing Key 2013
sub 4096g/C528FCA9 2012-10-29 [expires: 2014-10-29]
以下がサーバーの公開鍵です。
-----BEGIN PGP PUBLIC KEY BLOCK-----
Version: GnuPG v1.4.1 (GNU/Linux)
mQGiBFCOl0gRBAD+EkmETj6D3SZ5mizkgoVfxbJbzgke5ovllkfvP/n4D7zNuU55
・・・(中略)・・・
oc+pytVmVW+l4AUDbwUAnjXX+DYDt5w43DhebJm0hqmOTmAC
=wMyD
-----END PGP PUBLIC KEY BLOCK-----
リポジトリー
正しい情報が分かったのでリポジトリーの修正を行います。1.ソフトウェアソースを開く
ソフトウェアソースの画面を開き、「他のソフトウェア」タブをクリックします。Operaのリポジトリーを確認します。
以下のように「The official source of Opera (http://deb.opera.com/opera/ lenny)」の項目が見つかります。
Operaの項目を選択したら、「編集」ボタンをクリックします。
2.リポジトリーの確認
以下の画面が表示されます。正しいリポジトリの情報「http://deb.opera.com/opera/ stable non-free」と比較してみます。
正しいリポジトリの情報は以下のようになります。
「URI」は「http://deb.opera.com/opera/」
「ディストリビューション」は「stable」
「コンポーネント」は「non-free」
ちなみに「コメント」は任意なので何でも良いです。
上記から「ディストリビューション」の項目が間違っていることが分かります。
3.リポジトリーの修正
以下のように「ディストリビューション」を「stable」に書き換えます。修正したら「OK」ボタンをクリックします。
4.修正完了
以下のように修正内容が反映されます。リポジトリーの修正は以上で完了です。
次にサーバーの鍵を修正します。
サーバーの鍵
サーバーの鍵の修正です。1.サーバー鍵の保存
テキストエディターを起動し、以下のようにサーバー鍵をコピーして貼り付けます。コピーする範囲は「-----BEGIN PGP PUBLIC KEY BLOCK-----」から「-----END PGP PUBLIC KEY BLOCK-----」までです。
ファイルを保存します。
ファイル名は英数字記号のみで構成し、日本語を挟まないパスに保存します。
今回は以下のようにしました。
ファイル名:opera.gpg
保存先:~/ (/home/ubuntu)
2.サーバー鍵の確認
ソフトウェアソースの画面を開き、「認証」タブをクリックします。Operanoサーバー鍵を確認します。
正しいサーバー鍵の情報「30C18A2B」と比較してみます。
登録されているOperaのサーバー鍵IDは「336064B5」なので、修正が必要なことが分かります。
Operaのサーバー鍵を選択し、「削除」ボタンをクリックしてOperaのサーバー鍵を削除します。
3.サーバー鍵の追加
「鍵ファイルのインポート」ボタンをクリックし、「1.」で保存した鍵ファイルを追加します。4.追加完了
以下のようにサーバーの鍵が追加されます。以上で完了です。
「ソフトウェアソース」の画面を閉じます。
後はパッケージインデックスファイルを更新して、UbuntuソフトウェアセンターやUbuntu TweakからOperaのインストールを行います。