アクセス権の確認と変更
アクセス権の確認と変更はファイルマネージャーの主要な機能の一つです。Nautilusでもアクセス権の確認と変更が可能です。
アクセス権の確認と変更は以前のNautilusからUIが変更され、分かりやすくなりました。
アクセス権の設定画面は、プロパティー画面の「アクセス権」のタブで行います。
またファイルとフォルダーでUI構成が異なります。
まずはフォルダーのアクセス権の設定から説明します。
アクセス権の概要は、「ファイルやフォルダーのアクセス権」を参考にしてください。
フォルダーのアクセス権
フォルダーのプロパティー画面を表示し、「アクセス権」のタブをクリックすると以下の画面が表示されます。所有者
このフォルダーの所有者です。以前は所有者のユーザー名がそのまま表示されていましたが、Nautilus 3.6ではログインしているユーザーと同じユーザーが所有者の場合、「自分」と表示されるようになりました。
ちなみに「ubuntu」ユーザーでログインしているため、上記の「自分」は「ubuntu」ユーザーという事になります。
「所有者」にはこのフォルダーを作成したユーザー、このフォルダーを管理する権限を持つユーザーと言った意味合いがあります。
ただしgksudoなどログインしているユーザーとは別のユーザーでNautilusを起動した場合、そのユーザーが所有しているフォルダーが「自分」と表示されます。
所有者の変更について
所有者は変更できません。所有者を変更できるのは、rootユーザーだけです。
所有者のアクセス権
所有者のアクセス権を以下のメニューから選択します。表示のみ
読み込み権限(r)のみが付与されます。以下の操作は禁止されます。
- フォルダー内にファイルやフォルダーを作成
- フォルダー内のファイルを開く
- フォルダー内のファイルの内容を変更する
- フォルダー内のファイルやフォルダーのアクセス権を表示・変更する
- サブフォルダー内のファイルやフォルダーを表示する
- フォルダーを移動する(ゴミ箱に移動も含む)
- フォルダー内のファイルやフォルダーを削除する
以下の操作が可能です。
- フォルダー内のファイルやサブフォルダーを表示する
ファイルに対する操作をさらに制限したい場合は、ファイル自身のアクセス権を変更します。
アクセスのみ
読み込み権限と実行権限(rx)が付与されます。以下の操作は禁止されます。
- フォルダー内にファイルやフォルダーを作成
- フォルダー内のファイルやフォルダーを削除する
- フォルダーを移動する(ゴミ箱に移動も含む)
それ以外の操作は可能です。
ファイルに対する操作をさらに制限したい場合は、ファイル自身のアクセス権を変更します。
作成と削除
読み込み権限と書き込みと実行権限(rwx)が付与されます。特に制限される操作はありません。
フォルダー内のフォルダーやファイル操作を制限したい場合は、各々個別にアクセス権を設定します。
グループ
このフォルダーのグループです。グループは複数のユーザーに対して権限を適用する際に利用されます。
自分で作成したフォルダーのグループは、作成したユーザーのグループが設定されます。
フォルダーに割り当てるグループをメニューから選択します。
通常変更することはないでしょう。
グループ及びグループのアクセス権変更について
グループ及びグループのアクセス権を変更できるのは、所有者とrootユーザーだけです。グループのアクセス権
グループのアクセス権を以下のメニューから選択します。なし
アクセス権を付与しません。従ってフォルダー内にアクセスすることはできません。
ファルダー内のファイルやサブフォルダーの表示も出来ません。
フォルダーの移動や削除も禁止されます。
表示のみ・アクセスのみ・作成と削除
所有者で設定できるアクセス権の内容と同じです。上記の「所有者のアクセス権」を参考にしてください。
所有者をグループに読み替えてもらえれば良いです。
その他
その他は所有者以外かつグループに属さないユーザーのことです。その他のアクセス権の変更について
その他のアクセス権を変更できるのは、所有者とrootユーザーだけです。その他のアクセス権
所有者以外かつグループに属さないユーザー用のアクセス権を、以下のメニューから選択します。グループで設定できるアクセス権の内容と同じです。
上記の「グループのアクセス権」を参考にしてください。
グループをその他に読み替えてもらえればOKです。
移動できないフォルダーの削除について
書き込み権限がないフォルダーは移動できません。従ってフォルダーの削除時にゴミ箱に移動することができません。
ただし直接削除することはできます。
そのようなフォルダーを削除する場合は、以下のように確認画面が表示されます。
「キャンセル」ボタン
削除を中止します。「スキップする」ボタン
複数のフォルダーやファイルを選択した場合、該当するアイテムは削除せずスキップします。「削除」ボタン
「削除」ボタンをクリックすれば、直接削除されます。ゴミ箱を経由しないため、後で復帰させることはできません。
ちなみにフォルダーやファイルを削除するには、親フォルダーに書き込み権限と実行権限(wx)が必要です。
鍵アイコンについて
親フォルダーの所有者が「自分」、もしくはグループに属すユーザーで、書き込み権限がないフォルダーには、以下のように鍵アイコンが表示されます。フォルダー内のファイルのアクセス権を一括して変更
フォルダー及びフォルダー内のサブフォルダーやファイルのアクセス権を一括して変更できます。再帰的に処理が行われるため、サブフォルダー内のサブフォルダー等も一括して変更されます。
フォルダーに設定できるアクセス権については、上記の「フォルダーのアクセス権」を参考にしてください。
ファイルのアクセス権については、「ファイルのアクセス権」を参考にしてください。
1.権限設定画面の表示
「フォルダー内のすべてのファイルの権限を変更する」ボタンをクリックします。2.権限の設定
以下の画面が表示されるので、ファイルとフォルダーに対して権限の設定を行います。所有者
ファイルとフォルダーの所有者のアクセス権を設定します。ファイルのアクセス権は以下のメニューから選択します。
フォルダーのアクセス権は以下のメニューから選択します。
フォルダーのアクセス権はフォルダー自身にも適用されます。
グループ
ファイルとフォルダーのグループのアクセス権を設定します。ファイルのアクセス権は以下のメニューから選択します。
フォルダーのアクセス権は以下のメニューから選択します。
フォルダーのアクセス権はフォルダー自身にも適用されます。
その他
ファイルとフォルダーのその他のアクセス権を設定します。ファイルのアクセス権は以下のメニューから選択します。
フォルダーのアクセス権は以下のメニューから選択します。
フォルダーのアクセス権はフォルダー自身にも適用されます。