Image Scan! for Linux
「Image Scan! for Linux」は、EPSON製スキャナー向けのソフトウェアです。「Image Scan! for Linux」には、ドライバー(バックエンド)とスキャンアプリが含まれます。
SANEのバックエンド
「Image Scan! for Linux」でインストールされるドライバーは、「SANE」のバックエンドですから、「SANE」対応アプリからスキャナーを利用することもできます。GIMPプラグイン
「Image Scan! for Linux」をインストールすると「GIMPプラグイン」もインストールされるため、「GIMP」から「Image Scan! for Linux」を利用することもできます。対応モデル
スキャナーの対応モデルは、「Linuxドライバーダウンロード可能機種一覧」を参考にしてください。Image Scan! for Linuxのインストール
「Image Scan! for Linux」のインストールです。1.ダウンロード
EPSONのサポートサイトから「Image Scan! for Linux」をダウンロードします。ここでは例として「PX-A620」のドライバーをダウンロードします。
OSがUbuntu 14.04 64bitなので、64bit版のドライバーをダウンロードします。
ダウンロードするファイルは以下の2つです。
- iscan_2.29.3-1~usb0.1.ltdl7_amd64.deb
- iscan-data_1.28.0-2_all.deb
赤字の箇所はバージョンにより表記が変わります。
2.iscan-dataのインストール
まず「iscan-data」をインストールします。ダウンロードした「iscan-data_1.28.0-2_all.deb」をダブルクリックします。
以下のように「Ubuntuソフトウェアセンター」が起動します。
「インストール」ボタンをクリックします。
3.iscanのインストール
次に「iscan」をインストールします。ダウンロードした「iscan_2.29.3-1~usb0.1.ltdl7_amd64.deb」をダブルクリックします。
以下のように「Ubuntuソフトウェアセンター」が起動します。
「インストール」ボタンをクリックします。
以上でインストールは完了です。
Image Scan! for Linuxのバージョンアップについて
「Image Scan! for Linux」は、リポジトリー経由でインストールせず、直接パッケージをダウンロードしてインストールします。そのため、「Image Scan! for Linux」のバージョンアップは自分で確認する必要があります。
新しいバージョンのパッケージがリリースされた時は、それらのパッケージをダウンロードし、同じ手順でインストールしてください。
「Ubuntuソフトウェアセンター」からはアップグレードとして認識されます。
バックエンドの確認
「Image Scan! for Linux」をインストールしたら、「SANE」から「Image Scan! for Linux」でインストールしたバックエンドが認識されるか確認します。「端末」を起動し、以下のコマンドを実行します。
scanimage -L
コマンドを実行すると、以下のように「SANE」が検出した(=バックエンドが検出した)スキャナーの一覧が表示されます。
以下の行が「Image Scan! for Linux」でインストールしたバックエンドです。
device `epkowa:usb:002:007' is a Epson PX-A620 flatbed scanner
ちなみに「epson2」バックエンドは、前回紹介した「SANE」のインストールでインストールされたバックエンドです。
1つのスキャナーに複数のバックエンド
1つのスキャナーに対して上記のように複数のバックエンドが存在する場合、「SANE」からはスキャナーが2つあるように見えます。アプリは「SANE」からスキャナーの情報を取得するため、アプリにも1つのスキャナーが2つあるように見えます。
この場合アプリがどのように動作するかは、アプリによります。
多くの場合、どのスキャナーでスキャンを行うか選択することができます。
すなわち複数のスキャナーが接続されている状況と同じ状況になります。
Image Scan! for Linuxが動作するバックエンドについて
「Image Scan! for Linux」は、「epkowa」バックエンドで検出されたスキャナーでのみ動作します。「epson2」バックエンドで検出されたスキャナーでは動作しません。
Image Scan! for Linuxの起動
「Image Scan! for Linux」の起動です。Dashホームを開き、以下のように起動します。
スキャナーが検出されれば、以下のように「Image Scan! for Linux」が起動します。
ディスプレイの解像度がXGA未満の環境では、以下のようにコンパクトなサイズで表示されます。