SANE
「SANE」は「Scanner Access Now Easy」の略で、アプリとスキャナのやり取りを仲介するためのソフトウェアです。Ubuntuでスキャナーを利用するには、「SANE」をインストールする必要があります。
「SANE」には、スキャナーのドライバーも含まれています。
複合機について
プリンターとスキャナーが一体になっている複合機では、プリンターの利用は「CUPS」で行い、スキャナーの利用は「SANE」で行います。プリンターの利用については、「システム設定」の「プリンター」を参考にしてください。
それぞれドライバーは別々に提供されます。
家庭用に販売されている多くの複合機では、印刷しながらスキャンを行うことはできません。
ドライバーについて
上記でも記述した通りスキャナーのドライバーは、「SANE」をインストールすれば一緒にインストールされます。ただし全てのスキャナーが利用できるわけではありません。
ドライバーがないスキャナーは利用できませんが、メーカーが個別にUbuntu(Linux)向けにドライバーを提供している場合があります。
利用している「SANE」及びUbuntuのバージョンに適合したドライバーをメーカーが提供している場合、別途そのドライバーをインストールすることでスキャナーが利用できるようになります。
メーカーが提供しているドライバーのインストール方法は、それぞれ異なります。
ドライバーのインストール方法は、メーカーが提供している説明書を参考にしてください。
バックエンドについて
バンクエンドとは、スキャナーと通信を行うソフトウェアのことです。早い話ドライバーの事です。
バックエンドはサポートしているスキャナーごとに存在します。
「SANE」はインストールされているすべてのバックエンドにスキャナーの情報を問い合わせることで、アプリが利用できるスキャナーの検出や、アプリとバックエンドの処理の橋渡しを行います。
言い換えると、すべてのバックエンドに問い合わせを行うため、スキャナーの検出に時間がかかることがあります。
ここで扱うスキャナーについて
ここでは、サンプルとしてEPSONの複合機である「PX-A620」について扱います。USB接続です。
SANEのインストール
「SANE」のインストールです。ここでは、「SANEライブラリー」とスキャナーのドライバーをインストールします。
「Ubuntuソフトウェアセンター」を起動し、「libsane」で検索します。
「インストール」ボタンをクリックします。
補足
Ubuntuでは、標準でインストールされています。HP向けのドライバーのインストール
HP(ヒューレット・パッカード)のスキャナーや複合機を利用している人は、HP用のドライバーが別途用意されているので、以下のパッケージもインストールすると良いでしょう。「Ubuntuソフトウェアセンター」を起動し、「libsane-hpaio」で検索します。
「インストール」ボタンをクリックします。
補足
Ubuntuでは、標準でインストールされています。その他のドライバー
以下に該当するスキャナーを利用している人は、以下のパッケージもインストールするとよいでしょう。- Genius ColorPage-Vivid Pro II
- Nikon LS-5000 ED
- Coolscan 5000 ED
「Ubuntuソフトウェアセンター」を起動し、「libsane-extras」で検索します。
「インストール」ボタンをクリックします。