Budgie
「Budgie」は、簡素でありながら上品さを備えたデスクトップ環境です。デスクトップ環境とは、「Ubuntu」の「Unity」や「Xubuntu」の「Xfce」に相当するソフトウェアです。
デスクトップ画面にアプリを起動するランチャーの表示や、起動しているアプリを切り替えるタスクバーの提供、及びインジケーターを表示するトレイ機能など、デスクトップに必要な機能を提供するソフトウェアです。
「Budgie」は、「Solus Operating System」で採用されているデスクトップ環境であり、「Solus Project」で開発や保守が行われています。
ユーザーインターフェースの設計方針は、「簡素でありながら上品さを備える」点に焦点を当ててでおり、モダンなインタフェースと使いやすさを両立しています。
GNOMEと密接に連携して動作する
「Budgie」は、「GNOME」が提供するソフトウェアと密接に連携して動作するデスクトップ環境であり、「GNOME」の「GNOME Shell」を置き換えるソフトウェアだと思えば分かりやすいでしょう。ノリとしては「Ubuntu」の「Unity」に近いですね。
「Unity」も「GNOME」の「GNOME Shell」を置き換えています。(※)
従って「Budgie」を動作させるには、「GNOME」が提供するソフトウェアを必要とします。
※:GNOMEが提供するソフトウェアからフォークしてUnity用に提供しているソフトウェアもあれば、Unity向けにパッチを当てているソフトウェアもあります。
Budgieほど密接ではありませんが、UnityもGNOMEが提供するソフトウェアに依存しています。
Budgieメニュー
Budgieメニューとは、アプリを起動するランチャーのことです。いわゆるスタートメニューです。
デスクトップ画面左上のアイコンをクリックすると、以下のようにBudgieメニューが表示されます。
左側の列にアプリのカテゴリーが表示され、右側の列にそのカテゴリーに属するアプリが表示されます。
このBudgieメニューからアプリを起動します。
Cinnamonのスタートメニューに近い使い勝手かと思います。
Budgieメニューを画面下部に配置することも可能
Budgieメニューを画面下部に配置することも可能です。Raven
「Raven」はデスクトップ画面の右端に表示され、アプレットや通知の一覧を表示することができます。「Raven」を表示するには、デスクトップ画面右上のアイコンをクリックします。
カレンダーの表示やサウンドボリュームの調整、ログアウトや再起動などを 「Raven」から行うことができます。
また「Raven」からパネルの設定など、「Budgie」のカスタマイズを行うこともできます。
Budgie Remix
Ubuntuをベースにして「Budgie」をデスクトップ環境に採用したディストリビューションが「Budgie Remix」です。現在「Budgie Remix」は「Ubuntu 16.04」をベースとしており、βリリースが行われています。
「Ubuntu 16.04」のリリース後、すぐに「Budgie Remix」がリリースされるとのことです。
Budgieのインストール
LaunchpadのPPAで「Budgie」が提供されているため、簡単に「Budgie」をインストールすることができます。ここでは例として「Ubuntu GNOME」に「Budgie」をインストールしてみます。
「Ubuntu GNOME」を選んだ理由は、「Budgie」が依存するパッケージの多くがすでにインストールされているためです。
1.PPAの追加
以下のPPAを追加します。すでにこのPPAを追加している場合は、この手順を飛ばしてください。
- ppa:budgie-remix/ppa
2.インストール
「Ubuntuソフトウェアセンター」を起動し、「budgie-desktop」で検索します。「インストール」ボタンをクリックします。
3.再起動とログイン
PCを再起動し、ログイン画面のデスクトップ環境選択メニューから「Budgie Desktop」を選択し、ログインします。4.Budgieデスクトップ
「Budgie」デスクトップが表示されます。必要に応じて「Raven」からテーマの変更を行うと良いでしょう。
参考
- budgie-remix(Launchpad)
- Official PPA for budgie-remix
- Solus Project
- Solus Project - Budgie
- budgie-remix(SourceForge)