ホットコーナーがデフォルトで無効に
「Ubuntu 17.10」のUbuntuセッションでは、デフォルトでホットコーナーが無効になります。この件に関する議論や実装については、以下を参照してください。
- dconf config option for disabling the activities hot corner
- [PATCH] layout: Make the hot corner optional
ホットコーナーとは
ホットコーナーは、左上にマウスカーソルを移動すると、オーバービューを表示する機能です。オーバービューではアプリのウィンドウ一覧を表示し、アクティブにするウィンドウを選択することができます。
またワークスペースの選択やワークスペース間でウィンドウを移動するなど、ワークスペースに関する操作も可能です。
加えてアプリの検索や起動などアプリの操作も可能です。
Ubuntuセッションでホットコーナーが無効に
さてUbuntuセッションでは、このホットコーナーがデフォルトで無効になります。そのため左上にマウスカーソルを持っていっても何も起きず、オーバービューが表示されることもありません。
Ubuntuセッションでオーバービューを表示するには、左上の「アクティビティ」をクリックするか、Superキー(Windowsキー)など対応するショートカットキーを押す必要があります。
GNOMEセッションではホットコーナーは有効
一方GNOMEセッションでは、アップストリームの挙動を継承するため、デフォルトでホットコーナーが有効になっています。左上にマウスカーソルを持っていけば、オーバービューが表示されます。
なぜホットコーナーを無効にしたのか
Ubuntuセッションでは、デスクトップ上にドックが配置されます。このドックとの相性が悪いため、ホットコーナーが無効化されました。
操作ミスを起こしやすい
ドックにある一番上のアプリケーションをクリックしてアプリを起動しようとする時、あるいはアプリのウィンドウをアクティブにしようとする時、ユーザーはそのアプリケーションアイコンに向けてマウスカーソルを移動します。この時勢い余ってマウスカーソルを移動すると、ホットコーナーの領域までマウスカーソルを移動させてしまい、アプリをクリックするはずがオーバービューを表示することになってしまいます。
つまりドックにある一番上のアプリケーションとホットコーナーの距離が近く、誤操作を起こしやすいという問題に対処するため、ホットコーナーが無効化されました。
特にタッチパッドなどマウス以外のデバイスだと、顕著にこの誤操作が発生するでしょう。