Python 2をmainからuniverseへ移すために
「main」に配置されている「Python 2(Python 2.7)」を「universe」へ移す作業が行われています。Python 2のサポート期間
「Python 2」自身のサポート期間は2020年で終了します。具体的な日付までは明らかになっていませんが、上記のカウントダウンサイトでは2020年4月12日を区切りとしてサポート期間終了までの時間を表示しています。
おおよそこの日付周辺でPyCon 2020が開催され、その日を以って「Python 2」のサポート終了が提案されているためです。
UbuntuとPython 2
「Ubuntu」では何年も前から「Python 2」のサポート終了を見据え、「Python 2」からの脱却及び「Python 3」への移行作業を行ってきました。そして「Ubuntu 17.10」では、「Python 2」なしで「Ubuntu Desktop」のディスクイメージが生成されるようになりました。
「Python 2」は「Ubuntu 17.10」ではまだ「main」に配置されており、「Canonical」によるサポートの対象になっています。
Ubuntu 18.04とPython 2
「Ubuntu 18.04」はLTSリリースであり、5年間のサポートが提供されます。つまり2023年4月までサポートが提供されます。
このため「Ubuntu 18.04」のサポート期間よりも先に「Python 2」のサポート期間が終了します。
「Ubuntu」の開発チームは「Python 2」のサポート終了後も独自にサポートを提供する余裕がなく、「Python 2」を「Canonical」のサポート対象から外すべく、「main」から「universe」へ移す作業を行っています。
遠い将来、最終的に「Python 2」はアーカイブ全体から削除されることになるでしょう。
つまりリポジトリーに配置されなくなり、利用できなくなる日が来るでしょう。
Python 3への移行作業
「Python 2」を「main」から「universe」へ移すにあたり、「Python 3」への移行及び確認が必要な作業が残っています。- OpenStackパッケージはPython 3を使用してビルドする
- Ubuntu seedからPython 2パッケージの削除もしくはアップデート
- Python 2の代わりにPython 3を利用するよう、修正が必要なパッケージの修正作業
- 新しいPython 2パッケージがmainに入らないようにする
「OpenStack」に関する問題は35件残っており、「OpenStack」で「Python 3」を利用し「universe」へ移せるよう作業の依頼が呼び掛けられています。
Ubuntu 18.04に間に合うのか?
少なくとも現状では、「Ubuntu 18.04」のリリースに間に合いそうもないとのことです。つまり「Python 2」は引き続き「main」に配置される可能性が高いです。
サポートに関しては何かしら検討が行われることになりますが、その作業はこれからです。
もしかしたら有料のサポートサービスでセキュリティーアップデートを提供する方針になるかも知れませんね。