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Nautilusからデスクトップにアイコンを表示する機能が削除される

「Ubuntu 17.10」で採用している「Nautilus 3.26」では、以下のようにデスクトップ上にアイコンを配置することができます。


しかし「Nautilus 3.28」にて、デスクトップにアイコンを表示する機能が削除されました。


「Ubuntu」は「Nautilus」等「GNOME」が開発しているアプリやコンポーネントを採用しています。
そのため「Ubuntu 18.04」でこの変更にどう対応するのか、以下で議論が行われています。


影響を受けるデスクトップ環境

影響を受けるデスクトップ環境は、以下の通りです。

  • GNOME
  • Budige
  • Unity 
  • その他Nautilusを採用しているデスクトップ環境

機能を削除した理由

機能を削除した理由は、この機能がモダンな実装になっておらず、「Nautilus」自身の開発の足かせになっていたためです。


デスクトップ機能

Nautilusには、Windowsに似たユーザーのワークスペースの背景にアイコンを追加する”デスクトップ”と呼ばれる機能がある。
6年前GNOME 3が登場した時、この”デスクトップ”機能はデフォルトで無効された。
そして長い間、この機能はメンテナンスされていない。

2年前、私はこの機能を維持するため3ヶ月を費やし、Nautilusの開発に影響を与えないようにするため、Nautilusから”デスクトップ”を分離する再構築作業を行った。
分離はそれなりにできたのだが、主な目的を達成できず、残念なことに分離前よりも多くの問題をもたらすことになった。
そして今や”デスクトップ”は、将来のリリースにおいて深く我々の開発を妨げる機能になっている。

ユーザは”デスクトップ”の正常な動作を期待しているが、それは現実からは程遠く、”デスクトップ”は悲惨な状況であると我々は認識している。

技術的な問題の詳細は、以下を参照して欲しい。


これらの問題は直近まで長年に渡り蓄積されてきたということを踏まえ、Nautilusの開発を前に勧めるため、”デスクトップ”のコードをNautilusから削除する時期に来ている。
”デスクトップ”のコードは、1999年に利用可能だった技術を利用して開発され、1万を超える行数で構成されており、複雑なコードになっている。

解決策

”デスクトップ”を削除するにあたり我々は3つの選択肢を検討した。
この検討には、Nautilus以外にもデスクトップ上にアイコンを表示する機能を提供している他プロジェクトのソフトウェアの存在も配慮している。

1.Nautilus desktopをフォークする

Nautilus desktopをフォークし、フォークしたNautilus desktopで”デスクトップ”を実現する。
そしてファイルマネージャーのNautilusと組み合わせる方法である。

ただしこの方法は上記と同じ問題を抱えており、根本的な解決にはならず、誰かがメンテナンスしていかなければならない。

2.Nemo desktopを使う

今日Nemoは、Nautilusよりも多機能な”デスクトップ”を提供しており、おそらく短期的な解決策としてはこの選択肢が最も近道だろう。
しかしNautilusが直面した問題と似たような問題を抱えている。

3.シェル拡張を作る

”デスクトップ”相当の機能を実現するGNOME Shell拡張を作る方法である。

提案

3つの選択肢の中でGNOME Shell拡張を作る方法が最善の選択肢である。

Nautilusがコンポジター(GNOME Shell)の一部分になろうとしている中、”デスクトップ”を機能(Nautilus desktop)をNautilusでやろうとしたことは、大きな間違いであった。

GNOME Shell拡張の優れた点は、もっと動的にデスクトップワークフローを実現できる点である。
そしてすでに我々が開発したGNOME Shell拡張版”デスクトップ”のプロトタイプでは、Nautilus desktopが古くから抱えていた問題の一つを解決できた。
それは適切なマルチモニターのサポートである。

GNOME Shell拡張版”デスクトップ”のプロトタイプは以下で参照できる。


もしこの開発に興味があるなら、ぜひ私に知らせて欲しい。

Ubuntuはどうする?

上記のようにアップストリーム(GNOME)では、GNOME Shell拡張による”デスクトップ”機能の提供を推奨していますが、GNOME Shell拡張版”デスクトップ”の開発及び「Ubuntu」での採用が「Ubuntu 18.04」のリリースに間に合うかどうか分かりません。

提案の「1.」及び「2.」は短期的な解決策であり、将来を見据えるとコスト含め望ましい選択肢ではありません。
実質的に選択肢は、「3.」になります。

つまり現状では、「Ubuntu 18.04」で”デスクトップ”機能の提供を優先するなら「Nautilus 3.26」を採用し、そうでなければ「Nautilus 3.28」を採用することになります。

Ubuntu Desktop開発者の見解

ある「Ubuntu Desktop」開発者の見解として、少なくともLTSリリースである「Ubuntu 18.04」では、「Ubuntuセッション」に限って”デスクトップ”機能を提供したいとのことです。

また以下の理由により、「Nautilus」と共存して他のファイルマネージャーを追加することは、考えられていません。

  • 可能な限り「GNOME」と足並みを揃え、開発チームがユーザーにとって価値があると感じた変更のみを行う(同じ機能を持つアプリがGNOMEから提供されているなら、他のアプリではなくGNOMEアプリを採用する)
  • コピーやペースト、プログレスバーの表示、そしてアプリの振る舞いなど、他のファイルマネージャーはGNOMEデスクトップ環境に完全に統合されていなかったり、期待通りに動作しない機能がある。
  • コードのフォークやメンテナンスは、長期的な解決策ではない。

Nautilus 3.26の採用へ

昨日行われた「Ubuntu Desktop」ミーティングにて本課題が出され、「Nautilus 3.26」の採用が方針として出されました。

つまり「Ubuntu 18.04」でも引き続き”デスクトップ”機能が利用できるようになる予定です。
またそうなれば、結果的に「Unity」でも、”デスクトップ”機能が利用できるようになります。

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