Ubuntu Desktop週刊ニュースレター
「Ubuntu Desktop」ユーザー及び開発者の多くが関心を持つであろう情報が紹介されています。週間と言っても、ここ数週間分の作業内容や活動内容が含まれます。
GNOME
「GNOME」に関する作業の紹介です。ループデバイスをディスク管理ツールから非表示にするパッチ
ループデバイスをディスク管理ツールから非表示にする「udisks」向けパッチの開発作業が行われています。このパッチが取り込まれると、「ディスク(GNOME Disks)」といったディスク管理ツールからすべてのループデバイスが非表示になります。
これはインストールされた「Snap」のループデバイスも対象です。
現状はSnapアプリ(Snapパッケージ)をインストールすると、上記のようにそれらがループデバイスとして「ディスク」に大量に表示されます。
このパッチにより、分かりにくさや使い勝手の改善が見込めます。
「Ubuntu」の開発チームはアップストリームと連携して作業しており、アップストリームの意向に沿うようにパッチの再作成や不具合の修正作業を行っています。
うまく行けばもうすぐこのパッチがアップストリームに取り込まれる予定です。
ウィンドウタイトルの表示位置がずれる不具合の修正
「dash-to-dock」GNOMEシェル拡張がインストールされ、「dash-to-dock」が表示されている時に、ウィンドウタイトルの表示位置がずれる不具合があります。「Ubuntu」の開発チームは「GNOME」に修正を提供し、「GNOME」チームと連携して修正方針の議論及び合意形成に向けた作業を行っています。
サウンドオプションの追加
100%を超えるボリュームを指定できるようにするため、「Ubuntu」の開発チームは「GNOME」デザインチームと連携し、新しいサウンドオプションを「設定」に追加する作業を行っています。Waylandで発生する不具合の修正
「Wayland」上で特定のアプリがマウスクリックに反応しない不具合の修正作業が行われています。また、タッチパッドの反応に関する不具合が修正されました。
テーマ
テーマに関する作業の紹介です。コミュニティー主導のテーマ
以前紹介したコミュニティー主導のテーマでは、開発者達が非常に多くの時間を費やし、完成に向けて作業を行っています。フラットテーマであり、モダンさを強く感じさせるデザインです。
既存のテーマ
同時に既存のテーマの改良作業も行われています。「Canonical」のデザインチーム及び開発者、そしてコミュニティーテーマの開発者からフィードバックを受け、既存のテーマの不具合の修正作業が行われています。
修正予定の内容は、以下を参照してください。
起動時間の改善
「Ubuntu 18.04」の開発では、起動時間の改善作業が行われています。この作業は「systemd」が提供するプロファイリング機能を利用し、時間の計測及びボトルネックの調査が行われています。
「Ubuntu」の開発チームは、「Ubuntu 18.04」で可能な限り起動時間を短縮したいとのことです。
その他
BlueZ 5.48
「BlueZ」が「BlueZ 5.48」にアップデートされ、テスト向けに以下のPPAで「BlueZ 5.48」が利用できるようになっています。Snap版LibreOffice
Snap版「LibreOffice」が「LibreOffice 5.4.4」にアップデートされました。以下でテストの呼び掛けが行われています。
CUPSフィルター 1.19.0リリース
プリンターでの印刷で使用される「CUPSフィルター 1.19.0」がリリースされました。「CUPSフィルター 1.19.0」では、「CUPS」のドライバーレスPPDジェネレーターやPPDジェネレーターが持つ色空間及び色深度を固定する機能など、すべての新機能を受け継いでいます。
また「CUPS」では、Apple Rasterの16bit色深度に関する不具合が修正されています。
これはAirPrintプリンターなど広く使われているドライバーレス印刷の仕組みです。