kledgeb UbuntuやLinuxの最新情報を紹介

WSL その132 - WindowsとWSL間でUNIXソケットを利用した通信が可能に

WindowsとWSL間でUNIXソケットを利用した通信が可能に

2018年2月7日にリリースされた「Build 17093」では、「Windows」のソフトウェアと「WSL」上で動作する「Linux」のソフトウェア間で、UNIXソケット(UNIXドメインソケット/AF_UNIX)を利用した通信が行えるようになりました。


  • Windows/WSL Interop with AF_UNIX

以前リリースされた「Build 17063」において、「Windows」上でUNIXソケットを利用できるようになりました。

  • UNIXソケット(AF_UNIX)を利用し、Win32プロセス間でプロセス間通信が可能に

この機能のサポートを「WSL」に拡大し、「Windows」と「WSL」間の相互運用性が改善されました。

例えば「Linux」のソフトウェアは、UNIXソケットを利用して「Windows」のソフトウェアやサービスと通信し、相互にデータをやりとりすることができます。
また「Windows」と「Linux」の双方から通信可能なソフトウェアを開発することも可能です。

UNIXソケットに関する制限

現在以下のUNIXソケットに関する制限があります。

1.UNIXソケットと通信できるクライアントの種類

「WSL」のUNIXソケットは、「Win32」のUNIXソケットと「WSL」のUNIXソケットとのみ通信することができます。

しかし両方と同時に通信することはできません。
「WSL」のUNIXソケットサーバーは、「Win32」のUNIXソケットと「WSL」のUNIXソケットのいずれかからのみ、接続を受け入れることができます。

接続可能なクライアントの種類は、UNIXソケットのパスにより異なります。
UNIXソケットのパスは、「bind」や「connect」に指定するパスのことです。

UNIXソケットのパスがDrvFS内にある

UNIXソケットのパスが「DrvFS」内(/mnt/cなど)にある場合、そのUNIXソケットは「Windows」のUNIXソケットとのみ通信可能です。

UNIXソケットのパスがVolFs内にある

一方UNIXソケットが「VolFs(LxFS)」内(/tmpなど)にある場合、そのUNIXソケットは「WSL」のUNIXソケットとのみ通信可能です。

2.WSLのUNIXソケットがWindowsのUNIXソケットと接続する場合

「WSL」のUNIXソケットが「Windows」のUNIXソケットと接続する場合、UNIXソケットを作成した後の最初のUNIXソケットに対する操作は、「bind」もしくは「connect」でなければなりません。

それ以外の操作を行うと、その「WSL」のUNIXソケットは、「WSL」のUNIXソケットとのみ通信可能なUNIXソケットになります。

3.補助データの非サポート

「Windows」のUNIXソケットは、「SCM_RIGHTS」とった補助データをサポートしていません。
そのため「Windows」と「WSL」間の通信においても、補助データをサポートしていません。

パーミッションについて

UNIXソケットに対して「bind」や「connect」を行う際、そのパスに対して適切なパーミッションが設定されている必要があります。

特に「Windows」と「WSL」間でUNIXソケットによる通信を行う場合は、「Windows」及び「Linux」から見てアクセス可能なパーミッションが設定されている必要があります。
つまりそのUNIXソケットは、「Windows」と「Linux」のパーミッションが同時に適用されることになります。

サンプルコード

UNIXソケットを提供するWindowsアプリ(サーバー)と、そのUNIXソケットに接続するLinuxアプリ(クライアント)のサンプルコードです。
シンプルなサンプルであり、見れば分かるコードかと思います。

補足

事前に「DrvFs」のメタデータを有効にしてから、サンプルを試してみてください。
「DrvFs」のメタデータサポートを有効にする方法は、以下を参照してください。

  • DrvFs内のファイルにLinuxの所有者やパーミッションを設定可能に・スペシャルファイルを作成可能に

そうすればパーミッションの違いによる挙動を確認できます。

Windowsアプリ(サーバー)

  • Virtualization-Documentation/wsl-samples/afunix-wsl-interop/windows_server/


Linuxアプリ(クライアント)

  • Virtualization-Documentation/wsl-samples/afunix-wsl-interop/linux/


「Windows」と「Linux」では、ソケットへのパス(ファイルへのパス)の指定方法が異なる点に注意ください。

WSL
スポンサー
コメント
コメントポリシー
コメントをする前に UbuntuのCode of Conduct(CoC/行動規範) を確認し、CoCに沿ったコメントをお願いします。
コメントの使い方は、コメントの使い方を参照してください。
同一カテゴリーの記事
SNS
人気の記事
  • Linux その450 - Canonical LXD や MicroCloud にクライアントなりすましの脆弱性・アップデートを
    Canonical LXD や MicroCloud に重大な脆弱性 2026年10月28日、Canonical LXD や MicroCloud に重大な脆弱性がみつかりました。
  • Ubuntu 26.04 その82 - Linux kernel の脆弱性 CVE-2026-98432 の対応状況
    CVE-2026-98432 の対応状況 2026年11月2日、Linux kernel の脆弱性である CVE-2026-98432 の対応状況がアナウンスされました。
  • Ubuntu 26.04 その76 - CVE-2026-92392 含む curl の脆弱性22件修正・アップデートを
    curl の脆弱性22件修正 CVE-2026-92392 含む22件の curl の脆弱性に対応したセキュリティーアップデートがリリースされました。
  • Ubuntu 26.10 その38 - Ubuntu 26.10 がリリースされました・ディスクイメージのダウンロード
    Ubuntu 26.10 リリース 2026年10月15日、Ubuntu 26.10 がリリースされました。
  • Linux Mint その294 - Linux Mint 27 の開発とリリース方針の変更・アラーム管理アプリの開発
    Linux Mint 月刊ニュース Linux Mint 開発チームは Linux Mint 月刊ニュースにて、Linux Mint の開発状況や取り組みを紹介しています。
  • Ubuntu 26.10 その35 - RISC-V 向け Ubuntu Desktop 登場
    RISC-V 向け Ubuntu Desktop 登場 Ubuntu Desktop 26.10 では、RISC-V 向けデスクトップイメージがリリースされます。
  • Ubuntu 26.04 その78 - eMudhra 認証局の秘密鍵の侵害・アップデートを
    eMudhra 認証局の秘密鍵の侵害 2026年10月20日、eMudhra 認証局(eMudhra CA)の秘密鍵の侵害が発覚しました。
  • Ubuntu 26.04 その79 - CVE-2026-111497 に対応した Brotli のリリース・アップデートを
    Brotli のセキュリティーアップデート 2026年10月26日、CVE-2026-111497 に対応した Brotli がリリースされました。
  • Ubuntu 26.04 その77 - PHP に php2shell(CVE-2026-109618/CVE-2026-109619)の脆弱性・アップデートを
    PHP に php2shell の脆弱性 PHP に php2shell と呼ばれる致命的な脆弱性が見つかりました。
  • Ubuntu 26.10 その40 - Ubuntu Desktop 26.10 の注目機能
    Ubuntu Desktop 26.10  の注目機能 Ubuntu Desktop 26.10  の注目機能を紹介します。
記事のピックアップ
オプション