Ubuntu 18.04 最終βのリリースノートから新機能や変更点をピックアップ(Ubuntu 16.04ユーザー向け)
「Ubuntu Desktop 16.04」ユーザー向けに「Ubuntu 18.04 最終β」のリリースノートから新機能や変更点をピックアップします。「Ubuntu 18.04 最終β」については、以下を参照してください。
「Ubuntu 18.04 最終β」のリリースノートは、以下を参照してください。
また以下も併せて参照してください。
Ubuntu 16.10からUbuntu 17.10までのリリースノート
「Ubuntu 16.10」から「Ubuntu 17.10」までのリリースノートは、以下を参照してください。いずれも日本語で記述されていますので、目を通しておくと良いでしょう。
全般的な変更点
全般的な変更点です。1.DNSリゾルバの変更
デフォルトのDNSリゾルバが「systemd-resolved」に変更されました。2.Netplanの採用とifupdownの非推奨
「Netplan」が採用され、「ifupdown」が非推奨になりました。「Ubuntu 18.04」の新規インストール時、「ifupdown」はデフォルトでインストールされません。
「Ubuntu Desktop」では、「Netplan」が採用されてもネットワークの設定は従来通り「NetworkManager」から行います。
そのため特別ユーザーが意識することはありません。
また「ifupdown」は非推奨になったため、「ifup」及び「ifdown」の継続的な利用はお勧めしません。
代わりに「ip」コマンドを利用してください。
3.gpg
「gpg」コマンドは、「gnupg2」から提供されるようになりました。4.スワップファイルの採用
従来はスワップ領域をパーティションに確保していましたが、「Ubuntu 18.04」の新規インストールでは、スワップファイルにスワップ領域を確保するようになりました。つまり「Ubuntu 18.04」インストール時にスワップ用のパーティションを作成する必要がなくなりました。
従来通りスワップ領域をパーティションに確保することも可能です。
5.Python 2
「Python 2」はデフォルトでインストールされなくなりました。ユーザーは必要なら後から「Python 2」をインストールすることも可能です。
「Python 2」は引き続き「main」から提供され「Canonical」によるサポート対象になっていますが、「Python 2」が「main」に配置されるLTS版「Ubuntu」は、「Ubuntu 18.04」が最後になります。
6.Python 3
「Python 3」が「Python 3.6」にアップデートされました。7.ホームフォルダーの暗号化の非サポート
インストーラーから「ecryptfs-utils」を利用したホームフォルダーの暗号化オプションがなくなりました。代わりにディスクの暗号化が推奨されます。
8.OpenSSH
「OpenSSH」は1024bitより短いRSAキーの利用を拒否するようになりました。キーの長さは以下のコマンドで確認できます。
ssh-keygen -l -f /path/to/key.pub
9.32bit版のディスクイメージ提供終了
「Ubuntu Desktop 32bit版」のディスクイメージが提供されなくなりました。10.Ubuntu GNOMEが無くなった
「Ubuntu」のフレーバーである「Ubuntu GNOME」は無くなり、「Ubuntu」に統合されました。これは「Ubuntu」が「GNOME」を採用したためです。
「gnome-session」をインストールしログイン画面で「GNOME」もしくは「GNOME on Wayland」を選択すれば、「GNOME」のデザインでデスクトップ環境を利用することができます。
「Ubuntu」で採用していない「GNOMEコアアプリケーション」をインストールするには、「vanilla-gnome-desktop」パッケージをインストールしてください。
デスクトップ環境の変更点
デスクトップ環境に関する変更点です。1.GNOMEの採用
デスクトップ環境が「Unity」から「GNOME」に変更されました。2.GDMの採用
デフォルトのディスプレイマネージャーが「LightDM」から「GDM」に変更されました。またログイン画面は「VT7」の代わりに「VT1」を使用するようになりました。
3.ウィンドウコントロールボタンの配置位置の変更
ウィンドウの最大化や最小化を行うウィンドウコントロールボタンの配置位置が、左から右に変更されました。4.ドライバーがなくても印刷可能に
プリンターが「IPP Everywhere」に対応したモデルなら、メーカー固有のプリンタードライバーがなくても印刷できるようになりました。5.スクリーンキーボードの変更
今まではスクリーンキーボードに「Onboard」が利用されていましたが、「Onboard」の代わりに「GNOME」に組み込まれているスクリーンキーボードが使用されるようになりました。6.カレンダーの新機能
「GNOME Calendar」が週ごとの表示及び繰り返しイベントに対応しました。7.UIデザインの変更
以下のアプリはUIのデザインが変更されました。- Disk Usage Analyzer
- ファイル(Nnautilus)
- Remmina
- Settings(設定)
- Ubuntuソフトウェア
8.ログアプリの変更
システムログを表示するアプリが「GNOME Logs」に変更され、「Systemd Journal」のログを表示するようになりました。9.ショートカットキーの表示
多くの「GNOME」アプリがアプリケーションメニューからショートカットキー情報を表示できるようになりました。10.gconf
「gconf」はデフォルトでインストールされなくなりました。また「gconf」は「gsettings(dconf)」に置き換えられました。
ゲームの情報を「gconf」に記録していた「Aisleriot」は「gsettings」に移行するため、情報が引き継がれません。
「gconf」は将来「Ubuntu」のアーカイブから削除される予定です。