KDE Plasma 5.13の新機能と変更点
「KDE Plasma 5.13」の新機能と変更点を紹介します。Plasma Browser Integration
「Plasma Browser Integration」は、「Plasma(デスクトップ環境)」からブラウザーを制御できるようにする仕組みです。ブラウザーとデスクトップ環境の連携機能を提供します。
デスクトップからブラウザーの操作が可能
例えばブラウザーでダウンロード中のファイルの進捗情報を通知に表示したり、通知からダウンロードの一時停止や中止といった制御が可能です。また「Media Controls Plasmoid」では、ブラウザー内で再生している動画や音声のミュートやスキップ等の操作が可能です。
他にも「KDE Connect」経由でリンクをスマフォに送ったり、「Alt + Space」で起動する「KRunner」から直接ブラウザーのタブを開くことも可能です。
対応ブラウザー
この機能は、以下のブラウザーで利用できます。- Firefox
- Chrome
- Chromium
- その他Chromiumベースのブラウザー
主要なブラウザーであれば、この機能を利用できます。
アドオン/プラグインのインストールが必要
「Plasma Browser Integration」を利用するには、各ブラウザー向けに提供されているアドオン/プラグインのインストールが必要です。システム設定
「システム設定」では、デザインの再設計や機能の追加が行われました。デザインの見直し
「システム設定」のデザインの見直しが行われています。「KDE」の「Kirigamiフレームワーク」はスマートな見た目を提供します。
この作業はテーマ関連のページから行われており、アイコンテーマやデスクトップテーマ、カーソルテーマのページが対象になっています。
スプラッシュスクリーンのダウンロード
KDEストアからスプラッシュスクリーンをダウンロードできるようになりました。フォントプレビュー
サブピクセルアンチエイリアスのフォントプレビューが表示されるようになりました。libinputのサポート改善
「X.org」及び「Wayland」上で「libinput」をサポートするため、マウス設定のコードが書き直されました。ロック画面とログイン画面の新デザイン
ロック画面とログイン画面のデザインが新しくなりました。壁紙
ロック画面とログイン画面は、「Plasma」に設定されている現在の壁紙をデフォルトで表示するようになりました。フェードとブラー効果
ロック画面では、コントロールの表示にfade-to-blur効果を持たせています。これによりスクリーンセーバーのような容易な操作性を実現できます。
グラフィックコンポジターの改良
グラフィックコンポジターの「KWin」は、ブラー効果とデスクトップの切り替えに大きな改良が加えられました。「Wayland 」では、スクリーンキャストとデスクトップ共有の初期サポートが行われています。
Discover
「Discover」はソフトウェアセンターです。ソフトウェアやアドオンのインストール等を行うアプリです。
「Ubuntu」でいうところの「Ubuntuソフトウェア」に相当するアプリです。
デザインの改良
「Kirigamiフレームワーク」を利用し、デザインの改良が行われました。一覧表示やカテゴリーページのデザインが改良され、大きなバナーの代わりにツールバーが配置されました。
またアプリのアイコンは、現在設定されているアイコンテーマに沿ったアイコンが表示されるようになりました。
一覧の並び替えに対応
一覧の並び替えに対応しました。星評価の表示
一覧画面やアプリの詳細画面では、星評価(スターレーティング)が表示されるようになりました。AppStreamメタデータの表示
アプリの詳細画面では、「AppStream」のメタデータが表示されるようになりました。Snapのサポート改善
「Snap」アプリのインストールでは、パーミッションの制御やクラシックモードでのインストールがサポートされました。また「snap://」によるアプリの参照もサポートされました。
Flatpakのサポート改善
「Flatpak」アプリのインストールでは、複数のリポジトリーがある時に優先して参照するリポジトリーを選択できるようになりました。その他の変更点
その他の変更点です。1.テクニカルプレビュー版GTK Global Menu
「GTK Global Menu」は、「Unity 7」のグローバルメニューようにメニューを一箇所のバーに表示するなど、アプリのウィンドウからメニューを取り除き別の場所に表示する機能です。2.メディアプレーヤーウィジェットのデザイン改良
「メディアプレーヤーウィジェット」のデザインが改良されました。3.外部モニターのサポート改善
初めて外部モニターを接続した時に、モニターの配置位置を簡単に指定できるダイアログが表示されるようになりました。4.その他
他にも機能の追加や改善が行われています。- 「Plasma Calendar」は、月相や春分・秋分といった分点や至点を表示できるようになりました。
- 「xdg-desktop-portal-kde」により、SnapやFlatpakアプリがスクリーンショットやスクリーンキャストのサポートの必要な権限を得られるようになりました。
- 「Digital Clock」ウィジェットは、現在の日時をクリップボードにコピーできるようになりました。
- 通知ポップアップに履歴をクリアするボタンが追加されました。
- 「KRunner」プラグインは、「Konsole」のプロファイルや文字ピッカーに簡単にアクセスできるようになりました。
- 「Plasma Vault」が新しい「CryFS」バックエンドに対応し、インターフェースの改善やエラー報告の改善が行われました。
- パネル内のポップアップがプリロードにより今までよりも高速に表示されるようになりました。
- OpenGLドライバーに問題があった時にソフトウェアレンダリングにフォールバックする機能が「Plasma」に追加されました。