GNOMEからアプリケーションメニューが無くなる
アプリケーションメニューとは、トップバーに表示されるアプリのメニューのことです。アプリケーションメニューは、現在フォーカスがあるアプリのアイコンとアプリ名を表示し、クリックするとそのアプリに関連するメニューを表示します。
このアプリケーションメニューが「GNOME 3.32」で削除される予定です。
アプリケーションメニューの役割
アプリケーションメニューは、以下の役割を担っています。- 設定やアプリについて、アプリの終了など、アプリケーション全体に関連するメニューを表示する
- 現在フォーカスを得ているアプリをユーザーに示す
あまり役に立っていない
しかしユーザーの中には、アプリケーションメニューからメニューの表示や操作が可能なことに気づいていなかったり、アプリケーションメニューの存在自体を意識していなかったりと、アプリケーションメニューは開発者が期待する役割を十分にユーザーに提供できていない状況が続きました。そして開発者は、アプリのウィンドウが持つメニューとアプリケーションメニューを分離する設計は役に立っておらず、分離することでユーザーがメニューを探す時に間違った場所を見に行きやすくなる問題があると感じています。
サードパーティー製アプリの問題
アプリケーションメニューは、「GNOME」ならではのデザインです。ですのでサードパーティー製アプリがアプリケーションメニューに対応しなければ、アプリケーションメニューに有用なメニューアイテムを表示することができません。
またアプリによっては(アプリの作りによっては)、対応が困難です。
アプリケーションメニューの削除へ
というわけで「GNOME 3.32」ではアプリケーションメニューが削除されます。アプリ名もアプリのアイコンも表示されません。
アプリケーションメニューに相当するメニューは、アプリのウィンドウ内に配置されます。
GNOME 3.32のリリースは来年
「GNOME 3.32」のリリースは、2019年3月13日に予定されています。もちろん「Ubuntu 18.10」には間に合わないため、「Ubuntu 19.04」で採用されることになるでしょう。
現在「Ubuntu 18.10」では「GNOME 3.30.1」を採用しています。