Linux on DeX
「Linux on DeX」は、「Samsung」のモバイルデバイス(スマフォやタブレット)上でLinuxディストリビューションを動作させるためのソフトウェア(アプリ)です。- Samsung announce Linux on DeX with Ubuntu: for developers on the move
- SDC18: Linux on DeX Will Make It Easier for Developers to Code on the Go
先週サンフランシスコで開催された「Samsung Developer Conference」にて、「Samsung DeX」のお披露目がありました。
「Samsung DeX(Linux on DeX)」 の初のデモンストレーションは2017年に行われ、今回のデモンストレーションはそれに続くデモンストレーションになります。
去年登場した「Samsung DeX」は、「Samsung」のフラグシップモデルである「Samsung Galaxy」デバイスを大きいディスプレイに接続し、映画を見たり、ゲームをプレイしたり、ウェブブラウジングするなど、より快適な環境での作業をユーザーに提供します。
Linux on DeX
そして今年「Linux on DeX」β版のアナウンスが行われ、「Samsung DeX」の価値はLinuxの開発者にも広がりました。「Linux on DeX」によりLinuxの開発者は、PCで利用するようなディスプレイにGalaxyを接続し、Linuxの開発環境内でアプリの開発を行えるようになります。
この時デスクトップと同じ使い勝手を提供します。
「Linux on DeX」を利用すれば、「Android」と「Ubuntu」ベースのLinuxディストリビューションの双方を利用できるようになります。
カスタム版Ubuntu 16.04の提供
「Linux on DeX」向けにカスタマイズされた「Ubuntu 16.04」が提供されています。このカスタマイズされた「Ubuntu 16.04」は、「Samsung」と「Canonical」が連携して作業を行い、「Linux on DeX」上で動作するように最適化されています。
Linux on DeXを入手するには
「Linux on DeX β版」は一般には公開されず、「Linux on DeX β版」を入手するには事前登録が必要になります。事前登録は2018年11月7日から開始され、2018年11月12日から「Linux on DeX β版」の提供が始まります。
事前登録の方法や注意事項は、上記のリンク先を参照してください。
ここでもいくつか注意事項を紹介します。
Linux on DeXの利用にあたって
「Linux on DeX」の利用にあたり、いくつか注意事項を紹介します。1.Linux on DeXのインストールが必要
「Linux on DeX」をモバイルデバイスにインストールする必要があります。「Linux on DeX」をインストールすればセキュアコンテナーが作成され、セキュアコンテナー内で「Ubuntu」を動作させるために「Ubuntu」のイメージをセキュアコンテナーに追加できるようになります。
2.認証済みイメージのみ利用可能
「Linux on DeX」を通じて直接提供される認証済みイメージのみ利用できます。それ以外のイメージは、適切に動作しない可能性があります。
3.Ubuntu 16.04のみサポート
現時点では上記で紹介したカスタム版「Ubuntu 16.04」のみサポートされています。4.デバイス
現時点では「Note9」と「Tab S4」でのみ利用可能です。5.パッケージ(アプリやライブラリー)
パッケージ(アプリやライブラリーなど)はARM 64bit向けにビルドされ、かつ、「Android security policy」に沿っているパッケージのみ適切に動作します。6.メモリーとストレージ
メモリー不足に陥ると「Linux on DeX」の動作が緩慢になったり、突然動作が停止することがあります。Linuxイメージのダウンロードに最低でも8GBのストレージと4GBのメモリーが必要になります。
加えて追加のパッケージをインストールする場合、さらにストレージが必要になります。
7.Samsung DeX
「Linux on DeX」は「Samsung DeX」上でのみ動作します。完全なUXを得るには、ディスプレイやキーボード、マウスなど周辺機器が必要になるでしょう。
ただしターミナルモードは「Samsung DeX」モードでなくても動作できます。
8.ソフトウェアのアップデートを適用しておく
「Linux on DeX」を利用するには、事前に最新のソフトウェアアップデートをモバイルデバイスにインストールしておく必要があります。ただし地域によってソフトウェアアップデートの提供時期が異なる可能性があります。