Ubuntu MATE 18.04.2 β1 for Raspberry Piがリリースされました
2019年3月29日、「Ubuntu MATE 18.04.2 β1 for Raspberry Pi」がリリースされました。ベータ1リリースです。
「Raspberry Pi Model B 2/3/3+」向けにリリースされています。
また以下のアーキテクチャーごとにイメージが提供されています。
- armhf(ARMv7 32bit)
- arm64(ARMv8 64bit)
Raspberry PiにMATE環境を
PC上で動作する「Ubuntu MATE」と同等の環境を「Raspberry Pi」上で実現するため、様々な最適化が施されています。- UbuntuのカーネルチームとセキュリティチームがメンテナンスしているUbuntuカーネルの採用
- ファイルシステムをオンラインで自動的に拡張する機能
- イーサネットとWiFiのサポート(利用可能な場合)
- Bluetoothのサポート(利用可能な場合)
- 3.5mmアナログオーディオジャックやHDMI経由のオーディオ出力
- コンポジットやHDMI経由の映像出力
- GPIO Zero/pigpio/WiringPi経由のGPIOアクセス
- Python Wheels for the Raspberry Piのサポート
- USB起動のサポート
ハードウェアアクセラレーション
「fbturbo」がプリインストールされており、「Raspberry Pi」上でウィンドウの移動やスクロールを行う時に、「BCM2835 DMA Controller」を使用して2Dアクセラレーションを利用することができます。ただし本アクセラレーションは、2Dアクセラレーションに限定されます。
「VLC」は動画のデコード時に、ハードウェアによる支援を受けることができます。
「ffmpeg」は動画のエンコード及びデコード時に、ハードウェアによる支援を受けることができます。
「raspi-config」で「VC4」ドライバーを有効にすることができます。
ただしこれは試験的な提供です。
arm64
「arm64」では「VideoCore IV」ハードウェアアクセラレーションを提供していません。その他
- 「raspi-config」のプリインストール
- 「Steam Link」をインストール可能
- 「Minecraft: Pi Edition」をインストール可能
リリース情報
リリースノートやダウンロードの情報です。リリースアナウンス:Ubuntu MATE 18.04 Beta 1 for Raspberry Pi
リリースノート:Ubuntu MATE for the Raspberry Pi Model B 2, 3 and 3+
サポートしているRaspberry Pi
以下の「Raspberry Pi」をサポートしています。Raspberry Pi 3 Model A+
「Raspberry Pi 3 Model A+」でも利用できますが、メモリーが少ないため既知の問題があり、非推奨のデバイスとなっています。メモリー不足のため初回起動セットアップが完了しません。
他の「Raspberry Pi」でインストール及びセットアップが完了したカードを「Raspberry Pi 3 Model A+」に挿入すれば、動作するでしょう。
メモリーの搭載量が512MBであるため、「arm64」は推奨されません。
「armhf」ならギリギリ動作するでしょう。