Linux Mint 17のサポート終了
「Linux Mint 17(17.1/17.2/17.3含む)」のサポートが終了しました。「Linux Mint 17」は2014年にリリースされ、5年間のサポート期間が提供されていました。
サポート期間が終了したため、もう「Linux Mint 17」向けにセキュリティーアップデートが提供されることはありません。
Linux Mint 18へアップグレードを
今現在「Linux Mint 17」を利用しているユーザーは、「Linux Mint 18」へアップグレードしましょう。アップグレード前に「Timeshift」をインストールし、システムのスナップショット(バックアップ)を作成しておきましょう。
「Linux Mint 18」へのアップグレード方法は、以下でチュートリアルが公開されています。
開発者ガイドの提供
開発者ガイドが公開されています。開発者ガイドでは開発チームが取り組んでいるプロジェクトの概要や使用している技術、それらの準備に関する説明、パッケージのビルド方法やαテストの方法が紹介されています。
もしあなたが開発に関心があり開発に参加するなら、事前に開発者ガイドに目を通しておく必要があります。
開発者ガイドは以下で参照できます。
開発者ガイドの内容に不明点や欠けている点があれば、フィードバックして欲しいとのことです。
Samba
「Linux Mint 18.x」では「Samba 4.3」を採用しており、通信プロトコルに「NT1」と呼ばれるプロトコルを利用しています。一方「Windows」ではランサムウェアの攻撃に「NT1」が利用されたため、「Microsoft」は「NT1」を廃止しました。
そして「Samba」はこれに伴い「SMB2」や「SMB3」といった新しいプロトコルへと移行しました。
非互換
これにより従来のシステムとの非互換が発生しました。- Regression in smbclient, username required for anonymous login
- gvfs-smb-browse can't browse samba/smb tree
「Ubuntu」は現在これらの問題に対処する為取り組んでいます。
もし「Samba」を日々利用しており、この非互換に大きく影響を受けるならば、これらの問題が解決するまで「Linux Mint 18.x」に留まったほうが良いでしょう。
smbclientをデフォルトのインストールに含める
この一連の出来事の中開発チームは改善点として、「samba」自身はデフォルトのインストールに含めるべきではないが、「smbclient」はデフォルトのインストールに含めるべきであるとの判断に至りました。「Linux Mint 19.2」以降のリリースでは、「smbclient」がデフォルトでインストールされる予定です。
nemo-share
「nemo-share」は、「Cinnamon」の「Nemo」から簡単に共有フォルダーを利用できるようにする「Nemo」の拡張機能です。「Linux Mint 19.1」の「nemo-share」は、以下の処理を行っています。
- sambaのインストール
- sambashareグループにユーザーを追加する
- 共有を作成し適切なパーミッションになるようにフォルダーの確認や修正を行う
しかしユーザーから共有に関するトラブルが報告されており、これらのトラブルを可能な限り回避できるようにするため、「Linux Mint 19.2」の「nemo-share」では、以下の改善が行われます。
- sambaインストール後にsambaの通信がUFWを通過できるよう、ファイアウォールルールを追加する
- 共有作成時、パーミッションの確認をそのディレクトリーだけでなくパス全体に対して行う
- 共有ディレクトリーが暗号化されたhomeディレクトリー内にあった場合、「force user」オプションをsambaの設定に指定しない限り共有が機能しないメッセージを表示する
本件に関する内容は、以下で纏められています。