KDE Plasma 5.16の新機能と変更点
リリースアナウンスから「KDE Plasma 5.16」の新機能と変更点を紹介します。動画で見るKDE Plasma 5.16
KDEコミュニティーは動画で「KDE Plasma 5.16」を紹介しています。新しい通知システム
通知システムが作り直され、新しい通知システムが搭載されています。「システム設定」の通知設定ページは、見やすさや使い易さが改善されました。
またファイル転送ジョブの通知の改良も行われています。
マナーモード(Do Not Disturb)
通知システムでは「マナーモード」を搭載し、通知をミュートできるようになりました。また重大な通知は、フルスクリーンアプリケーションでも表示されるようになりました。
通知のグルーピング
通知の一覧では、過去の通知をアプリごとにグルーピングして表示されるようになりました。デスクトップ全般の改良
デスクトップ全般に関する変更点です。Plasmaテーマシステムの改良
Plasmaテーマシステムが改良されました。ユーザーが新しいテーマに切り替えた際、テーマがパネルに適切に反映されるようになりました。
ウィジェットやパネルの改良
ウィジェットのカスタマイズ性が向上しました。例えばアナログ時計では、針のオフセットを調整し背後のブラー設定を切り替えることで、見た目を調整することができます。
またすべてのウィジェットの設定画面やパネルが改良され、見やすさや使い易さが改善されました。
「Color Picker」ウィジェットでは、Plasmoidからテキストエディターや写真編集アプリのパレットへカラーをドラッグできるようになりました。
「Show Desktop」アイコンがデフォルトでパネルに配置されるようになりました。
アプリの録音通知
アプリが録音を実行する時、システムトレイにマイクのアイコンが表示され、アプリの録音が通知されるようになりました。このアイコンではマウスのホイールでボリュームを調整し、マウスの中央ボタンクリックでミュート及びミュート解除が可能です。
ログイン及びロック画面のデザイン改良
ログイン/ログアウト及びロック画面のデザインが改良され、アイコンやラベル、マウスホーバー時の振る舞い、ログインボタンの配置地の調整が行われています。壁紙設定画面の改良
「Wallpaper Slideshow」設定画面では、ユーザーが選択したフォルダー内の画像一覧を表示し、スライドショーに表示したい画像のみを選べるようになりました。タスクマネージャーの改良
タスクマネージャーのコンテキストメニューが改良され、他の仮想デスクトップから現在の仮想デスクトップへ、マウスの中央ボタンクリックすることでウィンドウを移動するように設定できます。シャドウカラーの調整
デフォルトのBreezeウィンドウ及びメニューのシャドウカラーがピュアブラックに変更されました。これにより全体的な視認性が向上し、特にダークカラー利用時の視認性が改善されます。
パネル編集時に代替エイジェットの切り替えが可能に
パネル編集時に代替ウィジェットの切り替え(Show Alternatives)が可能になりました。代替ウィジェットとは、現在のウィジェットと同種の役割を提供するウィジェットのことであり、例えばアナログ時計の代替ウィジェットには、デジタル時計やバイナリ時計があります。
暗号化フォルダーのロックとロック解除
ファイルマネージャーの「Dolphin」から「Plasma Vaults」で作成した暗号化フォルダーのロックやアンロックを行えるようになりました。ブラー効果の改善
KWinのブラー効果がより自然に見えるよう改善されました。新しいショートカット
「Meta + L」キーで画面をロックできるようになりました。「Meta + D」キーでデスクトップの表示・非表示を切り替えられる用意なりました。
システム設定の改良
システム設定に関する変更点です。外観セクションの改良
外観セクションの見直しが行われ、「外観」設定がトップレベルに配置されました。また多くの設定ページで改良されたアイコンが採用されています。
カラーとウィンドウの装飾
カラーとウィンドウの装飾設定画面のデザインが見直され、グリッドビューの一貫性が向上しました。またカラー設定画面では、明るい色のテーマと暗い色のテーマで色の種類をフィルタリングできるようになりました。
さらにドラッグ&ドロップで新しいテーマのインストールや、削除したテーマのアンドゥが可能です。
テーマを適用するには、そのテーマをダブルクリックします。
起動と終了の設定
ログイン画面のテーマプレビューが改善されました。デスクトップセッションの設定画面では、次回起動時にUEFIセットアップに入る設定が追加されました。
タッチパッドの設定
X11環境では、タッチパッドの設定に「Libinput」を使用するようになりました。またクリック方法の設定やエリア及びクリックフィンガーの切り替えが可能になりました。
ネットワークの改善
ネットワークに関する変更点です。ネットワークウィジェットの改善
ネットワークウィジェットが改善され、Wi-Fiネットワークの再検出が高速になり、安定性が向上しました。また検索フィールドを表示するボタンが追加され、ネットワークの一覧をフィルタリングして表示できるようになりました。
ネットワークを右クリックすれば、設定画面を呼び出すメニューが表示されます。
WireGuard
「WireGuard(セキュアVPN)」は「NetworkManager 1.16」との互換性が確保されました。Openconnect VPN
「Openconnect VPN」プラグインは、「One Time Password(OTP)」をサポートしました。Discover
「Discover」に関する変更点です。「Discover」の使い勝手が改善され、操作性が向上しました。
また「AppImages」のサポートが改良されています。
アップデートページの改善
アップデートページでは、操作対象のアプリやパッケージがダウンロードやインストールセクションに配置され、処理完了後にそれぞれのセクションビューから削除されます。またインストールやアップデート処理中に、強制終了できるようになりました。
インジケーター
タスク完了インジケーターの見た目が改善され、実際のプログレスバーが表示されるようになりました。またアップデートの確認を行う時にビジーインジケーターが表示されるようになりました。
アプリのバージョン表示
ソースメニューでは、各ソースのアプリごとにバージョンを表示するようになりました。Wayland
「Wayland」に関する変更点です。NVIDIA GPUドライバーの初期サポート
「Wayland」でNVIDIA GPUドライバー(プロプライエタリードライバー)の初期サポートが行われました。「Qt 5.13」とNVIDIA GPUドライバーを組み合わせて利用すれば、PCをスリープから復帰した際に画面が崩れることがなくなりました。