deb版ChromiumからSnap版Chromiumへの移行
以前紹介したようにdeb版「Chromium」からSnap版「Chromium」への移行が検討されています。deb版「Chromium」からSnap版「Chromium」への移行に関し、以下でテストの呼び掛けが行われています。
現時点ではすべてのサポート中の「Ubuntu」に対し、「Chromium 60」以降deb版とSnap版の「Chromium」が提供されています。
しかし将来的に「Chromium」の提供は、Snap版に一本化される予定です。
そこで既存のユーザーに特別な操作や意識をさせずにdeb版からSnap版へ移行してもらう仕組みが必要になります。
また移行の影響を配慮しすべての「Ubuntu」で一斉に移行するのではなく、段階的な移行が予定されています。
本件はフレーバーも対象です。
まずUbuntu 19.10から
まず手始めにdeb版からSnap版への移行は、「Ubuntu 19.10」から行われます。「Ubuntu 19.10」で移行を行い、移行に関する問題点や不具合の洗い出しを行います。
その後他のバージョンに展開
「Ubuntu 19.10」で特に問題がなければ、「Ubuntu 19.04」からサポート中の「Ubuntu」に対し移行作業が展開されます。deb版をインストールするとSnap版がインストールされる
deb版「Chromium」のパッケージをインストールしたりパッケージのアップデートを行うと、Snap版「Chromium」がインストールされるようになります。またユーザーの既存のワークフローに影響を与えないように、そして円滑な移行が行えるように移行手段に関し特別な配慮が為されています。
Snap版Chromiumの初回起動時
Snap版「Chromium」の初回起動時、既存のdeb版「Chromium」のユーザープロファイル($HOME/.config/chromium)がSnap版「Chromium」にインポートされます。chromium-browserとchromedriver
deb版「Chromium」では「/usr/bin」に実行ファイルが配置されますが、「chromium-browser」と「chromedriver」は、それぞれに対応するSnap版「Chromium」の実行ファイルを呼び出すラッパーになります。また「chromedriver」は、既存の「Seleniumスクリプト」が変更なしにそのまま動作するようにパッチがあてられます。
Chromiumがデフォルトのブラウザーだった場合
deb版「Chromium」がデフォルトのブラウザーだった場合、「chromium-browser」ラッパーはSnap版「Chromium」を指すように配慮されます。ランチャーに配置したChromium
デスクトップランチャーに登録(ピン留め)したdeb版「Chromium」がある場合、Snap版「Chromium」を指すようにアップデートされます。現在この機能は「GNOME Shell」と「Unity」向けに実装されており、他のデスクトップ環境でも必要なら協力が必要です。