Linux Mint 19.2の新機能と変更点
「Linux Mint 19.2」の新機能と変更点を紹介します。ここで紹介する内容は全エディション共通の内容です。
各エディションの新機能と変更点は、以下を参照してください。
「Linux Mint 19.2 Xfce Edition」の新機能と変更点は、本内容を参考にしてください。
Linux Mint 19.2 β版
現在「Linux Mint 19.2」は「Linux Mint 19.2 β版」がリリースされています。「Linux Mint 19.2 β版」のリリース情報は、以下を参照してください。
アップデートマネージャーの改善
アップデートマネージャーに関する改善です。1.Linux kernelのサポート改善
アップデートマネージャーでは、Linux kernelのサポートが改善されました。1-1.サポート期間の表示
Linux kernelのサポート期間が表示されるようになりました。1-2.Linux kernelの一括処理
複数のLinux kernelのインストールやアンインストールをまとめて行えるようになりました。Linux kernelを個別にインストール及びアンインストールする必要がなくなりました。
1-3.古くなったLinux kernelの削除
「Remove Kernels...」ボタンが追加され、古くなったLinux kernelを簡単に削除できるようになりました。1-4.フレーバーのサポート
Linux kernelのフレーバーがサポートされました。「generic」以外のLinux kernelがインストールされていた場合、アップデートマネージャーはコンボボックスを表示し、フレーバーを切り替えられるようになります。
2.設定画面の改善
設定画面が簡素化され、新しく導入されたXapp Gsettingsウィジェットを使用するようになりました。3.特定のバージョンを除外
特定のパッケージの特定のバージョンをアップデートから除外できるようになりました。将来のパッケージのアップデートを妨げることなく、特定のバージョンのみ除外できます。
4.自動設定の改善
自動リフレッシュの設定を変更できるようになりました。また自動設定画面に、不要になったLinux kernelを自動的に削除する設定が追加されました。
5.実装の改善
- 自動化されたタスクが実行されている時は、システムのシャットダウンや再起動を延期するようになりました。
- ログは/var/log/mintupdate.logに保存され、永続的かつローテーションするようになりました。
- APTキャッシュがロックされている時、アップデートマネージャーを動作エラーにするのではなく、ロック解除の待機と再試行を行うようになりました。
- リフレッシュの仕組みがタイムアウトの代わりにタイムスタンプを使用するようになり、アップデートマネージャーはサスペンドや再起動の影響を受けなくなりました。また現在のセッションよりも長い間隔を指定できるように設定を調整できるようになりました。
- アップデート一覧をスキャンするcheckAPTコンポーネントは、非rootで動作するようになりました。
- レベルフィルタリングと古くなったオプションは削除されました。
- man pagesにmintupdateとmintupdate-cliが追加されました。
6.その他UIの改善
- アップデート一覧は、APTキャッシュが変更される時に自動的に更新されるようになりました。
- 情報ダイアログがリアルタイムに更新されるようになりました。
- Linux kernelアップデート後に再起動を促す警告が表示されるようになりました。
- Linux Mintのサポートが終了する90日前に、サポート終了の警告が表示されるようになりました。
- 情報バーの統合され、より簡単に非表示にできるようになりました。
- アップデート一覧を更新している間、スピナーページが表示されるようになりました。
- 新バージョンのアップデートマネージャーが利用可能な時は、その旨を通知する専用のページが表示されるようになりました。
ソフトウェアマネージャーの改善
ソフトウェアマネージャーに関する改善です。1.ローディング画面の表示
ソフトウェアマネージャーでは、キャッシュ更新時にローディング画面を表示するようになりました。2.キャッシュの共有
ソフトウェアマネージャーに使用されるキャッシュは、mint-commonへ移されPythonモジュールになりました。またUbiquityが生成するインストーラーログを解析し、手動でインストールされたソフトウェアを認識する機能が追加されました。
これら改善により、バックアップツールとソフトウェアマネージャーが同じキャッシュを共有できるようになり、ソフトウェアマネージャー経由でインストールしたアプリケーションだけでなく、他の方法でインストールされたアプリケーションも検出できるようになりました。
3.低解像度スクリーンのサポート改善
低解像度スクリーンのサポートが改善されました。ソフトウェアソースの改善
ソフトウェアソースに関する改善です。1.不足している認証鍵の検出とダウンロード
ソフトウェアソースのメンテナンスに「Add Missing Keys」ボタンが追加されました。このボタンは、現在登録されているリポジトリー及びPPAをスキャンし、不足している認証鍵を検出し、それらの鍵をダウンロードする機能です。
2.重複しているソースの削除
ソフトウェアソースのメンテナンスに「Remove duplicate sources」ボタンが追加されました。このボタンは、現在のソース設定から重複している定義を検索し修正する機能です。
システムレポート
システムレポートはUIが新しくなり、レイアウトが改善されました。1.システム情報
システム情報を表示する新しいページが追加され、システム情報を簡単にコピーしたりpastebinに簡単にアップロードできるようになりました。2.systemd-coredumpへ移行
システムレポート(mintreport)はsystemd-coredumpへ移行し、Ubuntuのapportを使用しなくなりました。これによりLMDEや他のディストリビューションとの互換性が確保されました。
XAppsの改善
XAppsに関する改善です。1.Ctrl+Q/Ctrl+Wキーボードショートカットのサポート
伝統的なCtrl+Q/Ctrl+Wキーボードショートカットを確実にユーザーが利用できるように実装が見直されました。2.Blueberryの改善
Blueberryのシステムトレイのメニューでは、ペアデバイスの接続や切断をマウスのクリックで行えるようになりました。3.Xedの改善
Xedはデフォルトのテキストエディターです。コメント及びコメントブロックの切り替えをサポートしました。
対象行を選択後Ctrl+/キーを押せば、コメントになります。
ユーザーはコードブロックのコメントアウトとアンコメントを迅速に切り替えられます。
4.Xreaderの改善
Xreaderはデフォルトのドキュメントリーダーです。デフォルトスクリーンとズームセレクターをツールバーに追加できるようになりました。
5.ログイン画面設定オプションの追加
ログイン画面の設定では、自動ログイン有効時に実際ログインするまで猶予する時間を設定できるようになりました。アートワーク
壁紙やテーマに関する改善です。1.同梱される壁紙
美しい壁紙が同梱されています。2.Flatpakのサポート
FlatpakでMint-Y/Mint-Y-Dark/Mint-Y-Darkerテーマがサポートされました。3.Mint-Yテーマのコントラスト調整
Mint-Yテーマのコントラストが調整され、見やすさが向上しました。変更前
変更後
4.デフォルトフォントの変更
デフォルトのフォントがNotoからUbuntuへ変更されました。システム全般
システム全般に関する改善です。1.Boot-Repairの同梱
ディスクイメージにBoot-Repairが同梱されるようになりました。Boot-RepairはOSの起動に関する問題を修正するアプリです。
2.サーチコマンドによる検索結果のカラーリング
サーチコマンドによる検索結果のカラーリングが調整され、見やすくなりました。3.Linux kernel/linux-firmware
Linux kernel 4.15.0-54とlinux-firmware 1.173.8を採用しています。またLinux Mint 19.2は、Ubuntu 18.04 LTSがベースになっています。