Linux Mint 19.2 Cinnamon Editionの新機能と変更点
「Linux Mint 19.2 Cinnamon Edition」の新機能と変更点を紹介します。ここで紹介する内容は「Linux Mint 19.2 Cinnamon Edition」固有の新機能と変更点です。
全エディション共通の新機能と変更点は、以下を参照してください。
Linux Mint 19.2 β版
現在「Linux Mint 19.2」は「Linux Mint 19.2 β版」がリリースされています。「Linux Mint 19.2 β版」のリリース情報は、以下を参照してください。
Cinnamon 4.2
「Linux Mint 19.2 Cinnamon Edition」ではデスクトップ環境に「Cinnamon 4.2」を採用しています。1.メモリー使用量の削減
「Cinnamon」が使用するメモリーの消費量はGPUドライバーに大きく依存しますが、以前より「Cinnamon」のメモリー使用量は大きく減少しました。「Virtualbox」の仮想マシン上でテストした結果、「Cinnamon 4.2」のメモリー使用量は67MBであり、「Cinnamon 4.0」の95MBよりも大幅に減少したことが分かります。
2.Muffinの改良
「Muffin」ウィンドウマネージャでは多くの最適化が施されました。この最適化の目的は、入力ラグの低減とウィンドウ操作のスムーズさと軽さの向上です。
3.VSYNC切り替え機能の改善
「VSYNC」の切り替え機能では、「Cinnamon」の再起動が不要になりました。一般設定画面にコンボボックスが追加され、「VSYNC」の設定を変更できるようになりました。
4.内部コンポーネントの見直し
内部コンポーネントの見直しが行われ、「Appsys」や「DocInfo」及びアプリケーションメニューが軽量化されました。アプリケーションメニュー
アプリケーションメニューは高速化され、重複エントリーの識別及び区別を行うようになりました。1.同じ名称のアプリの区別
同じ名称のアプリが2つある場合、それぞれのアプリに追加情報を表示します。例えば「Xed」と「gedit」がインストールされている場合、これらのアプリ名はいずれも「Text Editor(テキストエディター)」です。
アプリケーションメニューは、以下のようにそれぞれのアプリに追加情報を表示します。
「Flatpaks」でも同様です。
同じ名称のアプリが「Flatpaks」から提供されている場合、以下のようにAPTリポジトリーからインストールされたアプリと「Flatpak」からインストールされたアプリを区別できるように「Flatpak」の情報が表示されます。
スクロールバーの設定
オーバーレイスクロールバーの有効・無効を切り替える設定が追加されました。Nautilusの改良
「Nautilus」ではユーザーが頻繁に利用するフォルダーやファイルをピン留めできるようになりました。ピン留めされたフォルダーやファイルは、一覧のトップに表示されるようになります。
ファイル共有の改善
「Cinnamon 4.2」では「Samba」のサポートが改善されています。1.ファイアーウォールの自動設定
「Samba」インストール後、「UFW」に「Samba」のファイアーウォール設定が自動的に追加されるようになりました。2.パーミッション設定
フォルダー共有を有効にすると、共有されたフォルダーのパーミッションチェックだけでなく、そのフォルダー全体のパーミッションチェックも行われるようになりました。これにより他のユーザーが共有フォルダー内のファイル群にアクセスできるようになります。
3.フォルダーの共有と警告メッセージ
暗号化されたホームフォルダー内にあるフォルダーを共有する際、「Samba」の設定に「force user」を設定しないとアクセスできないメッセージが表示されるようになりました。その他の改良
- スクリーンセーバーにオンスクリーンキーボードが表示されるようになりました。
- プリンターアプレットが追加され、プリンター接続時に表示されるようになりました。
- 最近使ったドキュメントがデフォルトで有効になりました。
- お気に入りのアプリケーションでPDFリーダーを設定できるようになりました。
- Background Slideshowアプレットは、現在の壁紙のファイル名を表示できるようになりました。
- セッションマネージャーはgdbusに移行しました。
- Inhibitorsは強制的なログアウトを妨げないようになりました。
- ナチュラルスクロールの設定はタッチパッドだけでなくマウスに対しても設定できるようになりました。
- スクリーンセーバーのフェーダー効果は削除されました。
- プライバシー設定にネットワークの接続チェックの有効・無効を切り替えるオプションが追加されました。
- Nemoアクションの条件に外部スクリプトやコマンドを指定できるようになりました。