Ubuntu Budgie 19.10の新機能と変更点
リリースノートから「Ubuntu Budgie 19.10」の新機能と変更点を紹介します。「Ubuntu Budgie 19.10」のリリースノートは以下で参照できます。
リリース情報
「Ubuntu Budgie 19.10」のリリース情報は、以下を参照してください。Budgieデスクトップ
Budgieデスクトップに関する変更点です。1.デスクトップの設定
「Budgieデスクトップの設定」からデスクトップ上のアイコンに関する設定を行えるようになりました。2.NVIDIA GPUドライバーの同梱
ディスクイメージにNVIDIA GPUドライバーが同梱されており、インストーラーでサードパーティー製のソフトウェアをインストールするオプションを有効にしてインストールすれば、オフラインインストールでもNVIDIA GPUドライバーのインストールが可能です。Optimusグラフィックに対応したシステムなら、BudgieパネルからGPUの切り替えが可能になります。
3.ZFS on root
「Ubuntu 19.10」と同様にインストーラーで「ZFS on root」のオプションがサポートされています。ただしこの機能は実験的な機能です。
最低でも4GB以上のメモリーが必要です。
詳細は以下を参照してください。
4.新しい壁紙
「Ubuntu Budgie 19.10」向けに新しい壁紙を同梱しています。5.バックポートパッケージ
すべてのバックポートパッケージが「Ubuntu Budgie 19.10」向けにリビルドされました。バックポートを通じて「Nemo 4」や「nemo-share」、「nemo-dropbox」、「skippy-xd」が利用可能です。
6.Budgie Welcomeの改善
「Budgie Welcome」のローカライズが進み、より多くの言語がサポートされました。7.テーマのアップデート
最新版の「Pocillo」テーマ、「QogirBudgie」テーマ、「Arc」テーマが採用されています。「Pocillo」テーマは「Ubuntu Budgie」のデフォルトのテーマです。
8.Budgie Appindicatorsの改善
「Budgie Appindicators」はパネルサイズの縮小をサポートしました。9.その他
- パネル全体のサイズに影響を与えずに、スペーサーアプレットのサイズを増やせるようになりました。
- メニューをソートする際、アクセントなどユーザーのロケール文字を考慮しソートを行うようになりました。
- 権限昇格を要求するメニューから、アプリを起動できるようになりました。
- ログイン時に表示されるApportダイアログの表示回数が削減されました。
- 「Budgieデスクトップの設定」のフォントDPI設定をアップストリームから取り込みました。
- デフォルトの環境では、「Python 2」を使用しなくなりました。
- 「Thunderbolt」の設定をスタートメニューから呼び出せるようになりました。
10.不具合の修正
- 「Budgie Pixel Saver」が新しいバージョンの「Mutter」で動作するようになりました。
- 「Appindicator」アプレットは右クリックイベントを無視するようになり、すべてのBudgieアプレットと振る舞いの一貫性が確保され、左/右クリックイベント間の混乱がなくなりました。
アクセシビリティー
アクセシビリティーに関する変更点です。1.スクリーンの拡大
「設定」のアクセシビリティーオプションからスクリーンの拡大を有効にできます。「Super + Alt + =」キーや「Super + Alt + +」キーがズームインに割り当てられています。
2.スクリーンキーボード
「onboard」によるスクリーンキーボードが利用可能になりました。Budgieアプレットとミニアプリ
Budgieアプレットとミニアプリの紹介です。ミニアプリとは、UXを改善するちょっとしたアプリやツールのことです。
これらのソフトウェアは「Budgie アプレット」から簡単にインストールできます。
現在35種のアプレットやミニアプリを「Budgie アプレット」からインストールできます。
1.Window Previews
「Window Previews(Previews)」は、「Alt + Tab」キーでアプリのウィンドウを切り替えるアプリです。ワークスペースごともしくはすべてのワークススペースに配置されているウィンドウを高速に切り替えることができます。
「Window Previews」を有効にするには、「Previews Control」を起動し設定を行い、ログインし直してください。
2.Quickly Character
「Quickly Character」は、アスキー文字と同種のロケール文字の検索と入力を行うアプリです。「Super+Alt+C」キーを押すと、「Quickly Character」のウィンドウが表示されます。
文字を入力すれば、その文字と同種の文字の一覧が表示されます。
文字をクリックすれば、その文字が入力されます。
もう一度「Super+Alt+C」キーを押すか「ESC」キーを押すと、「Quickly Character」のウィンドウを閉じることができます。
3.Fuzzy Clockアプレット
「Fuzzy Clock」アプレットは、おおよその表記で時間を表示するアプレットです。4.Workspace Stopwatchアプレット
「Workspace Stopwatch」アプレットは、各ワークスペースの使用時間を計測するアプレットです。5.Brightness Controlleアプレット
「Brightness Controlle」アプレットは、ディスプレイの輝度を調整するアプレットです。6.ShowTimeの改善
「ShowTime」アプレットがマルチモニターをサポートしました。また地域の処理に関する不具合の修正や、テーマや解像度、フォント変更時のスケーリングの不具合が修正されました。
7.Dropbyの改善
ポップアップの代わりに独立したウィンドウを表示するように変更されました。これによりパネルがフリーズする問題が修正されます。
またアクセスできないマウントポイントに関する不具合が修正されました。
右隅のアクションの外観が修正されました。
ウィンドウを閉じるボタンアイコンが表示されるようになりました。
8.Window Moverの改善
マルチモニター有効時、「Window Mover」がプライマリーモニターに表示されるようになりました。またカーソルキーでナビゲーションしている時に、「Window Mover」が非表示にならないようになりました。
9.その他改善や不具合の修正
- アプレットのショートカットキーを処理するため、「budgie-extras-daemon」を追加
- 「HotCorners」にデフォルトを設定
- 「HotCorners」と「Window Previews」が正しく連携して動作するように修正
- ドックにカウントダウンメッセージのウィンドウを表示しないように修正
- 「Take-A-Break」にスクリーンセーバーをアンロックするオプションを追加
- 数多くの翻訳のアップデート
- 「Auto-Keyboard Switcher」アプレット利用時、BudgieパネルのCPU使用量を削減
- 「Auto-Keyboard Switcher」アプレットが不正な設定ファイルを読み込んだ時にクラッシュする不具合を修正
既知の問題
既知の問題です。1.メニューボタンクリック時にパネルがクラッシュする時は
アップグレード後にメニューボタンクリックするとパネルがクラッシュする時は、「CTRL + ALT + T」キーを押して端末を起動し、以下のコマンドを実行してください。
nohup budgie-panel --reset --replace &
アップグレードに関する注意事項
アップグレードに関する注意事項です。1.パッケージのインストール確認
「Ubuntu Budgie 19.04」から「Ubuntu Budgie 19.10」へアップグレードする前に、「ubuntu-budgie-desktop」パッケージがインストールされているか確認してください。端末で以下のコマンドを実行すれば、「ubuntu-budgie-desktop」パッケージをインストールできます。
sudo apt install ubuntu-budgie-desktop
その後「ソフトウェアの更新(update-manager)」を起動し、「ソフトウェアの更新」からアップグレードしてください。
2.do-release-upgradeは推奨しない
「Tilix」で「do-release-upgrade」の実行は推奨されません。「Tilix」で「do-release-upgrade」を実行すると、アップグレード途中でハングします。「do-release-upgrade」を使用したい場合「TTY」に切り替えてログインし、「do-release-upgrade」を実行してください。
3.バックポートPPAについて
「Ubuntu Budgie Backports PPA(ppa:ubuntubudgie/backports)」からインストールしたパッケージはアップグレード時にアンインストールされます。アップグレード後「Budgie Welcome(budgie-welcome)」を起動し、再度「Ubuntu Budgie Backports PPA」を有効にして「ソフトウェアの更新」を起動し、パッケージのアップデートを行ってください。