Raspberry Piのサポート改善
「Ubuntu」で「Raspberry Pi」のサポートが更に改善されます。現在のサポート状況
現在「Ubuntu」では、「Ubuntu 19.10 32bit版」で「Raspberry Pi 2/3/4」の全モデルをサポートし、「Ubuntu 19.10 64bit版」で「Raspberry Pi 3/4」のモデルをサポートしています。現在最新のLTSリリースである「Ubuntu 18.04 LTS」でも、同様のサポートを提供しています。
また「Ubuntu Core」でも、同様のサポートを提供しています。
最初からRaspberry Piがサポートされる
今後リリースされる新バージョンの「Ubuntu」では、最初から最新の「Raspberry Pi」デバイスモデルが自動的にサポートされるようになります。Raspberry Piの活用を支援する取り組み
「Ubuntu(Canonical)」の「Raspberry Pi」サポート改善は、OSだけではありません。コンピューター教育の推進やデジタルメーカーカルチャー(メイカームーブメント) の育成、そして開発者の生産性向上を支援し、最終的にエンタープライズ分野のイノベーション促進に繋げていきます。
その取り組み内容をいくつか紹介します。
新しいサービスの立ち上げ
「Canonical」はデジタルメーカーカルチャー育成のため、今年の後半までに新しいサービスを立ち上げる予定です。オープンソースアプリケーションカタログ
著名なオープンソースアプリケーションの開発者と連携し、各用途に最適化した「Raspberry Pi」向けイメージのオンラインカタログの作成が予定されています。これらのイメージ(アプライアンスイメージ)は、「Raspberry Pi」が持つ機能を最大限活用できるように最適化されています。
カタログでは、スマートデバイスやメディアサーバー、デスクトップにゲームなど、主要なカテゴリーに沿うイメージを提案します。
カタログの活用により、目的に沿う「Raspberry Pi」ベースのシステムを構築できます。
これらのシステムは「Ubuntu Core」がベースであり、強力なセキュリティーとソフトウェアの自動更新を提供します。
オンラインのイメージ構成サービス
「Raspberry Pi」向け「Ubuntu Core」ベースのカスタムイメージをリモートで生成するオンラインサービスの構築が予定されています。このサービスの利用により、「Snap Store」から任意のアプリケーションを選択し、「Raspberry Pi」向けカスタム「Ubuntu Core」イメージをクラウドで構築できます。
生産性を向上させるツールの開発
開発者の生産性を向上させるため、以下のツールの開発が予定されています。将来的にこれらのツールが「Ubuntu」に含まれるようになります。
新しい構成ツール
このツールは「Raspberry Pi」を「Ubuntu」で利用する際、「Raspberry Pi」のセットアップに関連するUXを改善するツールです。「Raspberry Pi」の様々なパラメーターをカバーし、設定の煩雑さを解消します。
ソフトウェアユーティリティー
ソフトウェアユーティリティーは、ディスプレイやカメラ、Bluetoothなど、「Raspberry Pi」の周辺機器を管理するためのツールです。またハードウェアをデバッグする時に活用できるデバッグユーティリティーも提供されます。