Ubuntu Touchニュース
「Ubuntu Touch」及び「Lomiri(旧名:Unity 8)」を開発している「UBports」では、「Ubuntu Touch Q&A」にて「Ubuntu Touch」や「Lomiri」の開発状況を紹介しています。いくつかピックアップします。
Ubuntu Touchフォトグラフィー
「Ubuntu Touch」をインストールした各デバイスに搭載されているカメラを利用して風景を撮影し、撮影された画像品質の比較や品質の考察を行う「Ubuntu Touchフォトグラフィー」プロジェクトが開始されました。各デバイスで撮影された画像のギャラリーは、以下で参照できます。
Halium 7.1
「Halium 7.1」のビルドが登場しました。「Halium 7.1」ビルドは、「Nexus 5」といった5.1デバイスの新しいビルドベースとして利用することも可能です。
新しい「Fairphone 2」カメラモジュールのサポート改善や、「Nexus 5」の動画サポートが期待されています。
新しいSuru Color
「Ubuntu Touch」向けの「Suru Color」を一から見直す作業が行われています。これはアプリによって可読性が著しく低下するUIがあり、「Qt」ではこの問題を回避するため「Suru Color」と異なる色を採用しています。
また場面により明るいテキストカラーを使用したり、ダークカラーへの切り替えを行うなど、状況によってカラーリングが変わります。
これらを踏まえライトモードとダークモードにおけるカラーリング手法の標準化を行う必要があります。
これらの取り組みによる変更は「devel」に多数取り込まれていますが、まだ作業中です。
改善点の一つは「OpenStore」のフォーカスインジケーターで確認することができます。
Unity 8の不具合修正
「Unity 8」の不具合が58件修正されました。これらの不具合の多くは致命的な不具合でした。
また最近発覚した不具合の多くはウィンドウマネージメントに関するものでしたが、これらの問題も修正されました。
また「FP2」で発生するクラッシュする問題も修正されています。
Googleアカウント
次期アップデートである「Ubuntu Touch OTA-12」では、Googleアカウント及びオンラインアカウントに関し、重要な変更があります。「Google」はセキュリティー上の理由のため、埋め込みブラウザーフレームワークの利用を不許可とし、「Ubuntu Touch」がサポートしていない別の手段を使用するように促しています。
そのためこの機能は非推奨になっており、「Google Sync」で連絡先とカレンダーを利用しているユーザーに影響があります。
カレンダーには良い代替手段がありますが、連絡先には良い代替手段がありません。
また提案されている別の手段では、その過程でブラウザーの履歴を共有する必要があります。
ブラウザー履歴の共有は「Ubuntu Touch」で技術的な問題により実現できないのではなく、原則的に受け入れられない問題となっています。
プルリクエストのマージ
プルリクエストのマージが行われ、以下の機能が改善されました。- Morphがタグの選択をサポート
- アタッチメント表示時にオンスクリーンキーボードを非表示に
- Clickableで外部ライブラリーを使用する方法を記述したドキュメントの更新(Handle C++ dependencies with Clickable)
- ハードコーディングされたカラー処理の削除
- Chromiumの最新バージョンに適合できないQtWebEngineの問題修正
- サウンドアプリに新しいアイコンを採用
- 時々空のキーボードが現れる不具合の修正や、その他古くからある不具合の修正
- カメラがフォーカスに失敗する不具合の修正
- sync-monitorの翻訳ソースの修正
アップデートのプッシュ通知
「Ubuntu Touch」には、プッシュ通知を受け取った時にアップデートのダウロードを開始する機能があります。この機能が動作しない問題がありましたが、この問題は修正されました。
設定が有効になっていればデバイスは、自動的にシステムアップデートをダウンロードし、アップデートのインストール促す確認をユーザーに表示します。
Xperia XのデュアルSIMバージョン
「Ubuntu Touch」が「Xperia X」のデュアルSIMバージョンへ部分的に移植され、「UBports Installer」から利用できるようになっています。
ただし他のデバイスのように簡単にインストールできる状態ではありません。
詳細は以下を参照してください。
uNavのアップデート
「uNav」がアップデートされ、「Oxide」から「QtWebEngine」へ移行しました。これによりセキュリティーが向上し、移植性も向上しました。
Teleportsのアップデート
「Teleports」のメジャーアップデートが行われました。メッセージレイアウトの改善や、ステッカー送信(一部制限あり)、下書きメッセージが消失する不具合の修正と同期に関する不具合の修正、グループのミュートなど様々な改良が為されています。
コアアプリのアップデート
多くのコアアプリがアップデートされました。「Notes」や「Reminders」は「Oxide」から「QtWebEngine」へ移行しました。
またアプリはダークモードで適切に表示されるようになりました。
Ubuntu Touch OTA-12
「Ubuntu Touch OTA-12」には、まだ不具合がいくつか残っており、リリースが延期されています。現在「Ubuntu Touch OTA-12」はrcチャンネルで利用できるようになっており、テストの呼び掛けが行われています。
Ubuntu Touchとは
「Ubuntu Touch」は、スマートフォンやタブレットなどモバイルデバイス向けに最適化されたOSです。ユーザーのプライバシーと自由を尊重したOSです。
「Ubuntu Touch」は「Ubuntu」ベースのOSであり、「UBports」コミュニティーにより開発が行われています。
外部ディスプレイとキーボード、そしてマウスをモバイルデバイスに接続すれば、UIがデスクトップ向けのUIに変化し、デスクトップとして活用することもできます。
つまり1つのモバイルデバイスで、モバイル環境とデスクトップ環境を利用することができます。
「Ubuntu Touch」がサポートしているデバイスや、各デバイスで利用可能な機能及び制限は、以下を参照してください。