Ubuntu LTSリリースとは
もうすぐ「Ubuntu 20.04 LTS」がリリースされます。「Ubuntu 20.04 LTS」は長期サポートを提供するバージョンです。
「Ubuntu 20.04 LTS」は、最新版のLTSリリースになります。
すでに「Ubuntu」を利用しているユーザーは、LTSリリースについて知っている方が多いかと思います。
しかし「Ubuntu」を初めて利用するユーザーや「Ubuntu」に不慣れなユーザーなどLTSリリースに詳しくない方は、以下で紹介されているLTSリリースの説明を参照すると良いでしょう。
LTSとは長期サポートを表す
「LTS」は「Long Term Support(長期サポート)」の略です。サポートは各「Ubuntu」のリリースにおいて「Ubuntu」の寿命を意味するものであり、サポート期間中はユーザーに対し、ソフトウェアの修正やアップデート、そしてメンテンナスを約束します。
もし長期サポートがなければ、ソフトウェアはセキュリティーリスクを抱えることになります。
ソフトウェアの修正(パッチ)やアップデートが提供されない環境では、時間の経過と共に脆弱性は増加し、システムが古くなればなるほど、システムの安全性及びパフォーマンスは低下していきます。
LTSではパフォーマンスと安定性に注力
「LTS」では「Ubuntu」のパフォーマンスや安定性に注力した取り組みが行われます。長いベータテスト期間を設け、より多くのテストや不具合の修正が行われます。
5年間のサポートを提供
「Ubuntu」のLTSリリースでは、「Canonical」がユーザーに対し5年間のサポートを提供すると表明しています。LTSリリースは2年ごとに行われ、該当する年の4月にリリースされます。
LTSリリースは、2年分のアップデートや改良といった取り組みが集約されるリリースです。
パフォーマンスや安定性に注力した取り組みにより「LTS」は、一般的なユーザー、大企業そしてビジネスユースにお勧めするリリースです。
継続的なリリースと実績
あらゆるユーザー及び顧客にとって信頼性は非常に重要です。「Ubuntu」は、信頼性やセキュリティーそして信用の維持に努めています。
「Ubuntu 12.04」以来5年間のサポートを提供するLTSリリースを2年毎に行っており、その実績の積み重ねは、ユーザーから信頼を得られる実績となるでしょう。
積極的にアップデートしたいユーザーは
LTSリリースは2年に一度行われるリリースですが、それとは別に半年に一度4月と10月にリリースされる通常リリースの「Ubuntu」も存在します。(LTSリリースに該当するリリースでは、通常リリースはありません。)
通常リリースの「Ubuntu」は、最新版のソフトウェアを継続的かつ積極的に利用したいユーザーにおすすめですが、サポート期間は9ヶ月に短縮されています。
通常リリースを利用するユーザーは、約半年ごとに新しい「Ubuntu」にアップグレードしていくことになります。
Ubuntuのバージョンとバージョン規則
「Ubuntu」のバージョンは、リリースされる年月を表します。例えば「Ubuntu 20.04 LTS」は、2020年4月にリリースされるバージョンなので、「20.04」というバージョンが付けられています。
加えて「Ubuntu 20.04」はLTSリリースであるため、バージョンの後ろに「LTS」の表記が加わります。
さらに次期「Ubuntu」のバージョンは半年後の2020年10月にリリース予定であるため、次期バージョンは「Ubuntu 20.10」になります。
「Ubuntu 20.10」は通常リリース(LTSリリースではない)ため、「LTS」の文字は付きません。
Ubuntuとフレーバー
例えばデスクトップ環境を「Xfce」に変更するなど、「Ubuntu」には特定の目的を実現するフレーバーという枠組みがあります。フレーバーは「Ubuntu」と同じインフラを共有しており、「Ubuntu」が提供する品質の上に各フレーバーを構築しています。
例えば「Xubuntu」というフレーバーは、デスクトップ環境を「GNOME」から「Xfce」に変更したOSです。
「Linux Kernel」などコアコンポーネントは「Ubuntu」と共有しており、それらのアップデートは「Ubuntu」から提供されます。
多くのフレーバーでも「Ubuntu」と同様にLTSリリースを行っていますが、各フレーバーのサポート方針は各フレーバーのプロジェクトが決定します。
多くのフレーバーで3年間のサポート期間を提供しています。