Ubuntu Touchニュース
「Ubuntu Touch」及び「Lomiri(旧名:Unity 8)」を開発している「UBports」では、「Ubuntu Touch Q&A」にて「Ubuntu Touch」や「Lomiri」の開発状況を紹介しています。いくつかピックアップします。
Halium 7.1ベースに移行
コアデバイスのいくつかを「Halium 7.1」ベースに移行する作業が行われています。
このアップデートでは「Android 5」以来の多くの修正が含まれており、「OnePlusOne」ではオートフォーカスやズーム、フラッシュが動作するようになります。
これらの成果は今後「Devel channel」から提供されるようになるかも知れません。
UBports Installer 0.5.2 β版リリース
「UBports Installer」はデバイスに「Ubuntu Touch」をインストールするためのインストーラーです。
2020年10月2日に「UBports Installer 0.5.2 β版」がリリースされました。
新機能の搭載
「Heimdall」に対応し「Samsung」デバイスがサポートされました。
また「Ubuntu Touch」以外のモバイルデバイス向けOSのインストールもサポートされ、「Volla Phone」のように複数のOSをサポートしているデバイスでインストールするOSを選択できるようになりました。
他にもプロキシー越しでのインストールもサポートされ、インターネットの回線速度が遅い環境でアーカイブファイルをダウンロードする機能を搭載するなど、多くの新機能が搭載されています。
デバイスのサポート改善
「Nexus 6P」がサポートされました。
最新版のUBports Installer
ここで紹介した「UBports Installer」は「UBports Installer 0.5.2 β版」ですが、現時点で最新版の「UBports Installer」は「UBports Installer 0.5.4 β版」です。
Windows向け「UBports Installer 0.5.2 β版」では、インストール作業の最終段階でインストールに失敗する不具合がありますが、「UBports Installer 0.5.4 β版」ではこの不具合が修正されています。
さらに「UBports Installer 0.5.4 β版」では「Electron 5」から「Electron 10」へ移行し、安定性とパフォーマンスが向上しています。
その他「UBports Installer」のリリース履歴は、以下を参照してください。
今後の改善内容
現在行われている「UBports Installer」の開発作業では、「Raspberry Pi」や「Pinebook Pro」にOSのインストールを支援する機能の実装が進められています。
加えて後述する「UBports Open-Cuts」にユーザーがフィードバックできるようにする機能の実装も進められています。
また将来的な話になりますが、UIデザインの見直しも検討されています。
他にも機能の再利用性を向上させるためインストーラーのモジュール化や、デバイスのデータをバックアップする機能の実装も検討されています。
UBports OPEN-CUTS
「UBports OPEN-CUTS」はユーザーによるテスト結果を一元化する取り組みです。
様々なユーザーによる散発的なテスト及びその結果を一元化し、統一的な手続きを提供します。
「OPEN-CUTS」は「Open Crowdsourced User-Testing Suite」の略称です。
「UBports OPEN-CUTS」ではテストの概要や進捗、結果を把握できます。
ユーザーによるログファイルのアップロードも可能ですし、今後のテスト結果は「UBports OPEN-CUTS」にフィードバックすると良いでしょう。
Halium移植ガイドの改善
Halium移植ガイドがアップデートされました。
情報の整理と構造化が進められ、読みやすさが向上しています。
またあまり技術的な視点は盛り込まないように配慮されており、移植作業に関心を持つ開発者にとってとっつきやすい内容になっています。
今後移植に関するFAQも本ドキュメントに統合される予定です。
Pixel 3A とPixel 3A XLのサポート作業
「Pixel 3A」と「Pixel 3A XL」のサポート作業がほぼ完了しています。
ただ「GPS」が機能しない問題やサムネイルが生成されない不具合など、引き続き作業が必要な課題もあります。
近々「Pixel 3A」に対応した初の「Ubuntu Touch」がリリースされる見込みです。
また「Pixel 3A XL」でのテストの協力が強く求められています。