Linux Mint 20.1のリリース延期
「Linux Mint 20.1」のリリース延期に関するお知らせです。以前紹介したように、2020年12月16日に「Linux Mint 20.1 β版」がリリースされました。
不具合の修正
「Linux Mint 20.1 β版」リリース以来、ブログやGitHubに寄せられたフィードバックや不具合が75件修正されました。しかし本アナウンス時点で34件の不具合が未修正になっています。
これら多くの不具合はリリースの妨げになる不具合ではありませんが、開発チームは安定版の「Linux Mint 20.1」のリリースに向け修正したい不具合が残っており、その修正を待って「Linux Mint 20.1」をリリースしたいと考えています。
リリース日は未定
元々「Linux Mint」は「Ubuntu」と異なり、リリース日ありきのリリースプロセスを採用していません。おおよそのリリース予定日がアナウンスされますが、基本的に「Linux Mint」がリリースされた日が「Linux Mint」のリリース日になります。
リリースの準備ができたらリリース日がアナウンスされるでしょう。
タッチパッドの不具合とAMD Ryzenのサポート
「Linux Mint 20.1」は「Ubuntu 20.04 LTS」ベースのOSですが、「Ubuntu 20.04 LTS」のアップストリームによる不具合が「Ubuntu 20.04 LTS」の「Linux kernel 5.4」に影響を与えており、その影響がタッチパッドの不具合に繋がっています。この不具合はホリデーシーズンということもあり、すぐに修正されそうにありません。
加えて「Linux kernel 5.4」では「AMD Ryzen 5/Ryzen 7」のサポートが不十分というフィードバックも寄せられています。
「Ubuntu」ではLTSリリース向けにHWEカーネルを提供しており、「Ubuntu 20.04.2 LTS」では「Linux kernel 5.8」が提供されます。
しかし「Linux Mint 20.1」では、「Linux Mint 20.1 β版」リリース後にまだ安定版としてリリースされていないHWEカーネルである「Linux kernel 5.8」に切り替える予定はありません。
Linux kernel 5.8を採用したLinux Mint 20.1の追加リリース
そこで「Linux kernel 5.8」を採用した「Linux Mint 20.1」の追加リリースが検討されています。どのようなリリース/バージョニングになるのかは現時点では不明ですが、これにより上記のタッチパッドに関する不具合や「AMD Ryzen」のサポートが改善されるでしょう。