subiquityのテスト呼びかけ
2021年1月7日、「subiquity」のテストが呼びかけられています。「subiquity」は「Ubuntu Server」のインストーラーです。
グラフィカルなインストーラーであり、「Ubuntu Server」本体のインストールだけでなく共通的な初期設定を行えるなど、「Ubuntu Server」全体のインストールを強力に支援します。
次期バージョンのsubiquity
次期バージョンの「subiquity」では、不具合の修正や「s390x」の「DASD(Direct Access Storage Device)」のサポート改善だけでなく、内部的な実装に大きな変更が加えられています。そのため安定版として次期バージョンの「subiquity」をリリースする前に、もっとテストを行いたいとのことです。
プロセスの分割
インストーラーのプロセスが、実際にインストールを実行する単一のサーバープロセスと、ユーザーにUIを表示する1つ以上のクライアントプロセスに分割されました。多くのケースでは「tty1」上で1つのクライアントが動作しますが、「SSH」でインストーラーセッションに接続する場合やシリアル経由でインストーラーセッションに接続する場合など、複数のクライアントが動作する状況もあります。
テストの呼び掛け
上記の点も踏まえ、テストが呼び掛けられています。特に「autoinstalls」のテストに関心が寄せられています。
もちろん開発者もテストを実施していますが、あらゆる環境を想定したテストは実施できません。
そこでテストの協力が呼び掛けられています。
次期バージョンの「subiquity」はしばらく「edge」チャンネルから提供されていましたが、「candidate」チャンネルにも反映されています。
テストを実施するには
テストを実施する方法は、以下を参考にしてください。テストを実施するには「subiquity」をアップデートする必要があります。
インターネットに接続されていない環境で「subiquity」をアップデートする方法もありますが、ここではインターネットに接続されている環境で「subiquity」をアップデートする方法を紹介します。
インターネットに接続されていない環境で「subiquity」をアップデートする場合は、上記リンク先を参照してください。
シェルからアップデート
「Ubuntu Server」のライブセッションを起動し、インストーラーが起動するまで待ちます。「Help」メニュー経由もしくは「control-z」及び「F2」キーを押し、シェルに移ります。
「edge」チャンネルから「subiquity」をインストールする場合、以下のコマンドを実行します。
sudo snap refresh --edge subiquity
これで「edge」チャンネルから「subiquity」がダウンロードされ、インストーラーが再起動されます。
カーネルのコマンドラインからアップデート
ライブセッション起動時、カーネルのコマンドラインに「subiquity」のチャンネルを指定することも可能です。「edge」チャンネルから「subiquity」をインストールする場合、カーネルのコマンドラインに以下の記述を追記します。
subiquity-channel=edge
インストーラー起動後、インストーラーのアップデートが案内されます。
これで「edge」チャンネルから「subiquity」がダウンロードされ、インストーラーが再起動されます。