クラウドスマートフォンの開発へ
「Vodafone」は「Canonical」と連携し、「Anbox Cloud」ベースのクラウドスマートフォンを開発するとのことです。クラウドスマートフォンの開発は「Vodafone」が主体的に行い、開発の概念実証や検証の過程において「Canonical」が提供している「Anbox Cloud」が活用されます。
Anbox
そもそも「Anbox」は「Linux」上で「Android」向けのアプリケーションを動作させるためのソフトウェアです。もちろん仕組みは大きく異なりますが、「Linux」上で「Windows」向けのアプリケーションを動作させる「Wine」みたいなソフトウェアと捉えれば分かりやすいでしょう。
「Anbox」の公式サイトは以下を参照してください。
Anbox Cloud
「Anbox Cloud」はクラウド上で「Anbox」を提供するサービスです。「Anbox Cloud」は「Canonical」が提供しています。
「AWS」や「OCI」、「Azure」、「GCP」、そしてユーザーのクラウドで「Android」向けのアプリケーションを動かす環境を提供しています。
「Anbox Cloud」の公式サイトは以下を参照してください。
ソフトウェアをAnbox Cloudに移す
クラウドスマートフォンでは、デバイスに搭載する機能は基本的な機能に留め、ユーザーのワークフローの実現に必要な機能やソフトウェアをクラウド上で実現します。「Vodafone」はクラウドスマートフォンの開発にあたり「Anbox Cloud」を活用し、処理の多くをクラウド(仮想マシン)に移管することで、クラウドでAndroid OSを実行可能なソフトウェアスタックの開発及び検証を行います。
クラウドスマートフォンは、高性能及び高度なハードウェアをデバイスに搭載することなく、高度なワークフローを実現できます。
例えばゲームは高性能なハードウェアを要求しますが、その処理をクラウドに移管することで、そのゲームが要求するハードウェア要件を抑えることができます。