Snap版Steam登場
2022年4月29日、「Canonical(Ubuntu)」はSnap版Steamのリリースをアナウンスしました。ゲーム環境を改善する取り組み
以前紹介したように「Canonical」及び「Ubuntu」では、ゲーム環境を改善する取り組みを行っています。Snapとは
Snapパッケージは、ソフトウェアをパッケージング及びデプロイするための新しいパッケージフォーマットです。Snapパッケージを利用できるOSは「Ubuntu」だけでなく、「Debian」「Fedora」「Arch Linux」「openSUSE」など、様々なOSで利用できます。
Snapは隔離された環境にソフトウェアを配置するため、他のソフトウェアや既存のシステムに影響を与えることなくソフトウェアのインストールや利用が可能です。
またもしソフトウェアで不具合などの問題が発生すれば、以前のバージョンにロールバックする機能も備えています。
SnapパッケージはLinuxのソフトウェアをパッケージ化するための次世代のパッケージフォーマットです。
Snapの利用方法
Snapの利用方法は、以下を参照してください。各OSごとにSnapを利用する方法が紹介されています。
「Ubuntu」では、デフォルトで「Snap」が利用できるようになっています。
またデフォルトでインストールされている「Ubuntu Software」から、Snapパッケージ(Snapアプリ)の検索やインストールが可能です。
Snap版Steam登場
ゲーム環境には最新のカーネルやドライバーなど最新のソフトウェア群が必要になります。しかし「Ubuntu」がそうであるように、既存のユーザーに影響を与えるようなコアコンポーネントを気軽に変えられない事情も存在します。
そこでSnapの出番です。
ユーザーが簡単にゲーム環境を構築できるようにするため
ゲーム環境を改善する取り組みの一環として、PPAを利用せずにユーザーが簡単にゲーム環境を整えられるようにするため、Snap版Steamがリリースされました。Snap版Steamには、Linuxネイティブのゲーム及び「Proton」上で動作するゲームを実行するのに必要な環境が含まれています。
ちなみにSnap版Steamの提供者は「Canonical」ですが、もちろん「Steam」自身の開発をしているわけではありません。
あくまでパッケージングとSnap版Steamのリリースが主な作業です。
早期アクセス版
今回リリースされたSnap版Steamは早期アクセス版であり、まだSnap版Steamは完成していません。テスト及びフィードバックの募集が呼びかけられています。
改善作業は続く
今回のリリースでSnap版Steamは完成ではなく、今後も改善作業が予定されています。最新のMesaドライバーや新しいLinux kernel及びプロプライエタリードライバーの提供など、ゲーム環境を改善する作業が引き続き行われています。
Snap版Steamをインストールするには
Snap版Steamは「Snap Store」からインストールできます。「端末」から以下のコマンドを実行し、早期アクセス版のSnap版Steamをインストールすることもできます。
sudo snap install --beta steam
注意
早期アクセス版をインストールする場合、edgeチャンネルから「snapd」をインストールする必要があります。edgeチャンネルから「snapd」をインストールするには、「端末」で以下のコマンドを実行してください。
sudo snap refresh --edge snapd