Ubuntu Desktop 22.10の新機能と変更点
「Ubuntu Desktop 22.10」の新機能と変更点を紹介します。リリース情報
「Ubuntu 22.10」のリリース情報は、以下を参照してください。「Ubuntu 22.10」のリリースノートは、以下を参照してください。
- リリースノート:ReleaseNotes
- リリースノート(日本語):リリースノート
その他「Ubuntu 22.10」の新機能と変更点は、以下を参照してください。
動画で見るUbuntu Desktop 22.10の新機能と変更点
動画版「Ubuntu Desktop 22.10」の新機能と変更点を作成しました。良かったら参考にして頂ければと思います。
GNOME 43
「Ubuntu 22.10」ではデスクトップ環境に「GNOME 43」が採用されています。ファイルアプリの改善
「ファイル(Nautilus)」アプリのウィンドウサイズを、従来よりもコンパクトなサイズにリサイズできるようになりました。ウィンドウサイズに応じてコンテンツのレイアウトが変化します。
これにより「ファイル」のウィンドウを複数開いてファイル操作を行う際、デスクトップのスペースを従来よりも有効活用できるようになりました。
他にもメニュー構成の見直しやファイル一覧画面の使い勝手向上など、「ファイル」アプリの使い勝手が改善されています。
システムメニュー
システムメニューのデザインがボタンベースのデザインに改良されました。ダークモードの切り替えや、サウンドデバイスの切り替え、ネットワーク設定の変更など、システムの機能に容易にアクセスできるようになり、操作性も向上しています。
ウィンドウ切り替え機能の改善
今まで「Ubuntu Dock」でアプリのウィンドウを切り替える際、ドックに表示されるウィンドウプレビュー一覧の中からウィンドウを切り替えていました。「Ubuntu Desktop 22.10」では以下のようにアクティビティのウィンドウ切り替え画面でウィンドウを切り替えられるようになりました。
従来よりも高解像でウィンドウのプレビューが表示されるため、切り替えたいウィンドウを識別しやすくなり、使い勝手が向上しています。
PipeWire
サウンドサーバーが「PipeWire」に変更されました。これによりパフォーマンスの改善やサウンドデバイスのサポートが改善されています。
特にモダンなBluetoothデバイスのサポートが改善されています。
Snapアプリの起動時間短縮
Snapアプリは「squashfs」でアーカイブされていますが、Snapアプリを起動する時に「squashfs」をマルチスレッドで展開するようになりました。これによりデバイスによっては従来よりもSnapアプリの起動時間が短縮されます。
ゲーミングパフォーマンスの向上
WindowsのゲームをLinux上で動かすために、「Wine」や「Proton」を利用しているユーザーもいるでしょう。futex_waitvによるパフォーマンスの改善
「Ubuntu Desktop 22.10」の「Linux kernel 5.19」では「futex_waitv」システムコールが利用できるようになっており、これによりパフォーマンスが改善されています。Mesaのアップデート
「Ubuntu Desktop 22.10」では「Mesa」が「Mesa 22.2」にアップデートされており、これもパフォーマンスの改善に貢献しています。さらにSnap版Steamでは、最新版の「Mesa」を同梱しています。
Ubuntu Desktopの新インストーラー
以降は今後の話です。「Ubuntu Desktop」の新インストーラーの開発が続けられています。
新インストーラーの話題が出てから1.5年以上経過しますが、まだ新インストーラーの登場には至っていません。
Flutter + Subiquity
上記でも紹介していますが、新インストーラーではフロントエンド(GUI)に「Flutter」を採用し、バックエンドに「Ubuntu Server」で採用している「Subiquity」を使用します。これによりインストーラーの共通基盤が「Subiquity」に統一されます。
テスト版新インストーラー
現在開発中の新インストーラーを採用した「Ubuntu Desktop 22.10」のディスクイメージを以下から入手できます。また新インストーラーのフィードバックは以下で受け付けています。
新しいUbuntu Software
「Ubuntu Software」はアプリケーションストアであり、アプリのインストールやアンインストールなど、アプリの管理を行うソフトウェアです。新しい「Ubuntu Software」は「Flutter」で開発されています。
将来的に既存のUbuntu Softwareを置き換える
新しい「Ubuntu Software」は、将来的に既存の「Ubuntu Software」を置き換えることになります。現在この新しい「Ubuntu Software」は、「preview/edge」チャンネルから利用できるようになっています。
「端末」からインストールするなら、以下のコマンドでインストール可能です。
killall snap-store
snap refresh snap-store --channel=preview/edge
snap refresh snap-store --channel=preview/edge