1つのディスクイメージからインストールするOSの選択を
「Ubuntu」では「Ubuntu Desktop」向けの新しいインストーラーの開発が行われています。以前も新しいインストーラーの開発に関する話題がありましたが、現状まだ新しいインストーラーの搭載に至っていません。
ネットワークインストール
通常「Ubuntu」や公式フレーバーをインストールする時、それぞれのディスクイメージをダウンロードしてからインストールすることになります。この時OSのインストール時にPCがインターネットに接続されていなくても、OSのインストールは可能です。
かつて「Ubuntu」では、これらのディスクイメージとは別に、OSのインストール時に必要なファイルをその場でインターネットからダウンロードして「Ubuntu」をインストールする「mini.iso」というディスクイメージを提供していました。
このようなインストール方法を、ネットワークインストールと呼んでいます。
しかし現在「mini.iso」はリリースもサポートもされておらず、ネットワークインストール用のディスクイメージは入手できなくなっています。
ネットワークインストール用のディスクイメージを提供したい
さてこのネットワークインストール用のディスクイメージを作成及びリリースし、将来的にそれを公式フレーバーの1つにしたい、との実現可否を含めた提案が以下で行われました。このネットワークインストール用のディスクイメージでは、インストーラーでインストールする「Ubuntu」や公式フレーバーを選べるようにし、1つのディスクイメージで複数のOSをインストールできるようにしたいとのことです。
実はもう作り始めている
この提案を目にした「subiquity」のメンテナーが、仕組みは異なるが同様の目的を実現可能な「ubuntu-mini-iso」プロジェクトを紹介しています。- Possibility of accepting a network-based installer of Ubuntu as an official flavor?
- Possibility of accepting a network-based installer of Ubuntu as an official flavor?
「subiquity」は「Ubuntu Server」のインストーラーですが、今後登場予定の「Ubuntu Desktop」向けの新しいインストーラーでも、バックエンドに「subiquity」が利用されます。
「ubuntu-mini-iso」からPCを起動すると、「ubuntu-mini-iso」の起動時にメニューを表示し、ユーザーにダウンロードするディスクイメージの選択を促します。
その後ユーザーが選択したディスクイメージをメモリー上にダウンロードし、そこからディスクイメージ内のOSを起動します。
うまくいけば「ubuntu-mini-iso」の成果が「Ubuntu 23.04」で登場するかも知れません。