Linux Mint 21.3の新機能と変更点
リリースノートから「Linux Mint 21.3」の新機能と変更点を紹介します。リリース情報
各エディションのリリース情報や既知の問題は、以下を参照してください。また「Linux Mint 21.3」は、「Ubuntu 22.04 LTS」がベースになっています。
「Ubuntu 22.04 LTS」のリリース情報や既知の問題は、以下を参照してください。
サポート期間
「Linux Mint 21.3」はLTSリリースであり、2027年までサポートされます。補足
ここでは「Linux Mint 21.3」全体の新機能と変更点を紹介します。「Linux Mint Cinnamon Edition 21.3」固有の新機能と変更点は、以下を参照してください。
1. ディスクイメージ
ディスクイメージに関する変更点です。1-1. UEFIセキュアブートのサポート
UEFIセキュアブート環境がサポートされ、UEFIセキュアブートが有効になっている環境でも、ライブUSBメモリーなどライブメディアから「Linux Mint 21.3」を起動できるようになりました。これにより、単一のディスクイメージからBIOS環境でもUEFI環境でも起動するライブメディアを作成できるようになりました。
UEFI環境では起動に「GRUB」が利用され、BIOS環境では起動に「Isolinux/syslinux」が使用されています。
2. Hypnotix
「Hypnotix」はIPTVプレーヤーです。2-1. チャンネルのお気に入り登録機能
ユーザーがよく視聴するお気に入りのチャンネルを登録する機能が追加され、お気に入りのチャンネルに素早くアクセスできるようになりました。お気に入りに登録するチャンネルはそのチャンネルのTVプロバイダーと紐付けせず登録できるため、複数のTVプロバイダーから提供されるチャンネルでも一箇所でお気に入りのチャンネルを管理することができます。
またメイン画面の星アイコンをクリックすれば、簡単にお気に入りのチャンネル一覧画面に移動することができます。
2-2. カスタムチャンネル作成機能
任意のURLを指定してカスタムチャンネルを作成する機能が追加されました。3. Warpinator
「Warpinator」はローカルネットワークでファイルを送受信するファイル共有アプリです。3-1. 手動接続
ユーザーが接続したいPCを直接指定して接続できるようになりました。手動接続の画面では接続先のIPアドレスを入力して接続します。
またこの画面では自分のPCのQRコードやIPアドレスが表示され、相手はこの画面に表示されているQRコードから情報を読み取るかIPアドレスを指定して、自分のPCに手動接続できます。
4. Sticky Notes
「Sticky Notes」は付箋アプリです。4-1. D-Busに対応
「D-Bus」はプロセス間で通信を行うための仕組みです。「D-Bus」経由で新しいメモの作成やメモのデスクトップ表示などメモを操作できるようになりました。
これによりスクリプトやキーボードショートカットから「Sticky Notes」のノートを操作できるようになりました。
5. ログイン画面の設定
ログイン画面の設定に関する変更点です。5-1. ログインボックスの配置位置の変更
ログイン画面の設定画面で、ログインボックスの配置位置を変更できるようになりました。例えば「中央」を指定すると、以下のようにログインボックスの配置位置が中央に表示されます。
マルチディスプレイ環境で視点の位置に合わせ、都合の良いログインボックスの配置位置を選択すると良いでしょう。
6. Bulky
「Bulky」はファイル名を一括して変更するファイル名変更ツールです。6-1. サムネイル表示に対応
ファイルのサムネイル表示に対応し、ファイルの内容を区別しやすくなりました。6-2. ドラッグ&ドロップに対応
ファイル名を変更したいファイルをファイルマネージャーなどから直接「Bulky」へドラッグ&ドロップして追加できるようになりました。7. Pix
「Pix」はフォルダー内の画像や動画ファイルをサムネイルで一覧表示したり、各ファイルを個別に表示及び再生するアプリです。7-1. 動画の自動回転
映像の縦向きと横向きを配慮し、必要に応じて映像を回転して再生する自動回転機能に対応しました。8. バックアップツール
バックアップツールはユーザーのホームフォルダーのバックアップや復元、インストールされているソフトウェアの一覧のバックアップや復元を行うアプリです。8-1. UIの改善
UIにモダンなヘッダーバーが導入されました。またバックアップツールのバージョンなどアプリの情報を表示する画面が追加されました。