xz/liblzmaに悪意ある実装
アップストリームのXZプロジェクトで、機密情報を漏洩する悪意ある実装が見つかりました。悪意ある実装により攻撃者は、対象のマシンから機密情報を入手できるようになります。
既存のUbuntuへの影響
既存の「Ubuntu」は本脆弱性に影響を受けません。開発版Ubuntu 24.04 LTSへの影響
今までリリースされた「Ubuntu 24.04 LTS」のディスクイメージで、本脆弱性に影響を受けるディスクイメージはありません。proposedポケットは要注意
悪意ある「xz/liblzma」は2024年2月26日に「Ubuntu 24.04 LTS」の「proposed」ポケット(リポジトリー)に配置されました。しかしユーザーがデフォルトで無効になっている「proposed」ポケットを有効にしない限り、本脆弱性に影響を受けません。
現在悪意ある「xz/liblzma」はすでに削除されています。
不安なら
もし状況が良く分からず不安なら、デイリービルドのディスクイメージをダウンロードして、クリーンインストールすると良いでしょう。本件への影響を確実に回避するために
「Canonical」は今回の報告を受け、悪意ある「xz/liblzma」がポケット(リポジトリー)に配置された後に「Ubuntu 24.04 LTS」向けにビルドされたすべてのソフトウェアを、新しいビルド環境で再ビルドする決定を下しました。これにより本件への影響を確実に回避できます。
βリリースを1週間延期
このため2024年4月4日に予定されていた「Ubuntu 24.04 LTS β版」のリリースは、2024年4月11日に延期されました。その他βリリースの進捗は、以下を参照してください。