Netplan 1.0登場
7年以上の開発期間を経て安定版の「Netplan 1.0」が一般向けに登場しました。Ubuntu 24.04 LTS/Debian 13で利用可能に
「Netplan 1.0」は「Ubuntu 24.04 LTS」及び「Debian 13」で利用可能になります。Netplanとは
「Netplan」はマシンのネットワーク構成を定義及びその定義をネットワークに反映する仕組みです。例えば「Ubuntu Desktop」と「Ubuntu Server」はネットワーク管理に異なるソフトウェアを利用していますが、「Netplan」を活用することでこれらの異なるソフトウェアでも横断的にネットワーク構成を設定できるようになります。
「Netplan」に関するドキュメントは、以下を参照してください。
Netplan 1.0の注目機能
「Netplan 1.0」の注目機能を紹介します。- WPA2/WPA3の同時サポート
- SR-IOVネットワーク向けMellanox VF-LAGのサポート
- FRRoutingを使用したVXLANで役立つ「hairpin」設定と「port-mac-learning」設定の追加
- ネットワークの状態とネットワーク定義の違いを表示する「netplan status –diff」コマンドオプションのサポート
Ubuntu 22.04 LTSユーザーから見た注目機能
「Ubuntu 22.04 LTS」では「Netplan 0.104」が採用されています。「Ubuntu 22.04 LTS」ユーザーから見ると上記に加え以下の注目機能があります。
ネットワークインターフェースの追加サポート
以下のネットワークインターフェースを含む、新しいネットワークインターフェースがサポートされました。- veth
- dummy
- VXLAN
- VRF
- InfiniBand
無線LANのサポート改善
「Ubuntu Desktop」でネットワークインターフェースを管理する「NetworkManager」と「Netplan」が統合され、「WPA3」がサポートされました。また「regulatory-domain」による規制ドメインの設定をサポートしました。
レンダラーと一貫性の改善
レンダラーとは「Netplan」から見てネットワークインターフェースを管理するソフトウェアのことです。「Netplan」は「systemd-networkd」と「NetworkManager」に対応しており、「match.macaddress」設定を利用して物理ネットワークインターフェースの永続MACアドレスとマッチングを行うことでレンダラー間の一貫性が改善されます。