.NET 8の提供ソースをUbuntu公式リポジトリーに変更
2024年4月25日、Microsoft は .NET 8 の提供ソースを Ubuntu 公式リポジトリーに変更すると発表しました。補足
本件は Ubuntu 向けの方針であり、Debian など他のLinuxディストリビューションには影響ありません。.NET 8 の提供ソースとその経緯
そもそも .NET 8 は Microsoft が主導して開発しているソフトウェアです。この点は今後も何ら変わりありません。
今まで .NET 8 は Microsoft の公式リポジトリーから提供されてきました。
その後 Microsoft と Canonical の連携により、Ubuntu 公式リポジトリーからも .NET 8 をインストールできるようになりました。
この時点で .NET 8 は Microsoft と Ubuntu の公式リポジトリーから提供されるようになっていました。
しかしそれぞれのリポジトリーから提供される .NET 8 のパッケージは混在できないパッケージであり、パッケージの衝突等の問題を引き起こしていました。
そのため .NET を利用する開発者やユーザーに混乱を招いていました。
Ubuntu 公式リポジトリーに一本化
そこで Microsoft と Canonical は、Ubuntu 24.04 LTS から .NET 8 のパッケージをUbuntu 公式リポジトリーからのみ提供するように変更しました。もちろん今後もサポートを含め Microsoft と Canonical は緊密に連携していきます。
Microsoft は Ubuntu が .NET を利用する開発者及びユーザーにとって最高の環境となるよう、継続的に取り組んでいきます。
またこれに伴いSnap版 .NET も、今後パブリッシャーが Microsoft から Canonical へ移管される予定です。
ちなみに Canonical は Ubuntu のパブリッシャーであり、Ubuntu プロジェクトの後ろ盾になっている企業です。
ユーザーへの影響
Ubuntu 24.04 LTS で .NET 8 をインストールしたいユーザーは、Ubuntu 24.04 LTS の公式リポジトリーから簡単に .NET 8 をインストールできるようになっています。Ubuntu 24.04 LTS に .NET 8 をインストールする方法は、以下を参考にしてください。
.NET 6 / .NET 7 について
Ubuntu 24.04 LTS で .NET 6 / .NET 7 をインストールしたいユーザーは、Canonical が管轄するバックポートリポジトリーを利用してください。バックポートリポジトリーの利用方法は、以下を参考にしてください。
今後の Microsoft 公式リポジトリーについて
上記でも紹介した通り、Ubuntu 24.04 LTS 向けの .NET 8 は Microsoft 公式リポジトリーから提供されません。ただしPowerShellなど .NET 以外の Microsoft 製プロダクツは引き続き Microsoft 公式リポジトリーから提供されます。