よく利用されるブランチの使い方
よく利用されるブランチの使い方です。ブランチをどう利用したら良いのかわからない時は、参考にしてみてください。
ブランチの使い方は、利用目的により以下の2種類に分けられます。
- 長期間継続的に利用するブランチ
- 短期間で他のブランチにマージされるブランチ
マージはいつでも簡単にできる
「Git」では、ブランチとブランチをマージする際、「ファーストフォワード」や「3ウェイマージ 」により簡単にマージすることができます。また、作業が一区切りついたタイミングでいつでも、何回でも、ブランチをマージすることができます。
従って、目的ごとにブランチを使い分けて利用することができます。
長期間継続的に利用するブランチ(Long-Running Branch)
長期間継続的に利用するブランチは、開発ステージの異なるソフトウェアの開発等で利用されます。また、作業過程において、短期間で他のブランチにマージされるブランチと組み合わせて利用されます。
1.ブランチの例
よくあるブランチの利用方法は、安定版リリース用のブランチと、次期バージョン用のブランチを用意する方法です。安定版リリース用のブランチは、最終的にユーザーに使用してもらうソフトウェアを生成するブランチです。
次期バージョン用のブランチは、リリースした安定版の次のバージョンの開発に使用します。
安定版リリース用のブランチのブランチ名を「master」とし、次期バージョン用のブランチブランチ名を「beta」とすると、ブランチの構成は以下のようになります。
2.betaブランチで作業を行う
次期バージョン用の変更内容は、「beta」ブランチに対して行います。「beta」ブランチにコミットすると、以下のように枝分かれします。
必要であれば、区切りの良い点で「beta」ブランチの「スナップショット」からプロジェクトのファイル群を展開し、アプリをビルドし、ベータ版をリリースします。
3.ブランチのマージ
「beta」ブランチでの作業が終わり、安定版としてリリースできる段階になったら、「beta」ブランチを「master」ブランチにマージします。マージが終わったら、「master」ブランチのスナップショットからプロジェクトのファイル群を展開し、アプリをビルドし、安定版をリリースします。
4.次のバージョンの開発
さらに次のバージョンの開発に取り掛かるなら、同様に「beta」ブランチ上で作業を行います。後は「2.」〜「3.」の方法を繰り返すだけです。
さらに開発サイクルを増やす場合
さらに開発サイクルを増やす場合、以下のように専用のブランチを作成します。段数が増えましたが、やることは変わりません。
「unstable」ブランチでの作業が終わり、ベータ版としてリリースできる段階になったら、「unstable」ブランチを「beta」ブランチにマージし、ベータ版をリリースします。
さらに「beta」ブランチでの作業が終わり、安定版としてリリースできる段階になったら、「beta」ブランチを「master」ブランチにマージし、安定版をリリースします。