Canonical ビルドの OpenJDK 登場
2025年7月1日、Canonical ビルドの OpenJDK が登場しました。様々な業界で幅広く使われている Java プラットフォーム
Java は長い間大企業のソフトウェア開発で非常に高い人気を得ているプラットフォームであり、特に金融や医療、政府といった業界では Fortune 500 の 90% がバックエンド開発に Java を活用しています。Canonical ビルドの OpenJDK
Canonical は 幅広く活用されている Java に対しもっと踏み込んだ包括的なサポートを提供するため、Canonical ビルドの OpenJDK を提供することになりました。セキュリティーメンテナンス
Canonical は商用サポートサービスの Ubuntu Pro を通じ、OpenJDK のセキュリティーメンテナンスを提供します。例えば OpenJDK 8 は 2034年までセキュリティーサポートが提供され、それ以外の OpenJDK LTS には少なくとも 10年間のセキュリティーサポートが提供されます。
新しい OpenJDK リリースに積極的に追従
最新の OpenJDK リリースを次の Ubuntu リリースに含めることで、新しい OpenJDK のリリースに積極的に追従します。また Ubuntu LTS リリースでも新しい OpenJDK のリリースに積極的に追従します。
コンテナーのパフォーマンス最適化
サイズをスリム化した Chiseled OpenJRE コンテナーと CRaC(Coordinated Restore at Checkpoint)といったテクノロジーを組み合わせることで、優れたパフォーマンスを提供します。Chiseled OpenJRE コンテナーは Temurin と比較して半分程度のサイズに抑えています。
品質と互換性の検証
Eclipse AQAvit の Adoptium Testing Framework を活用し、TCK(Technology Compatibility Kit)に対して OpenJDK の品質と互換性の検証が行われます。幅広いアーキテクチャーのサポート
幅広いアーキテクチャーに OpenJDK が提供されます。例えば以下のアーキテクチャーに対応しています。
- AMD64
- ARM64
- S390x
- RISC-V
- ppc64el
Ubuntu Pro
Ubuntu Pro は Ubuntu LTS を対象にした商用サポートサービスです。Ubuntu Pro には用途に応じて様々なサポートサービスがあり、その中にサポート期間の延長とサポート範囲を拡大する ESM(Expanded Security Maintenance)サービスが含まれています。
そして Ubuntu LTS がリリースされてからサポート期間を最大12年間まで延長するサービスも提供しています。
例えば 2024年にリリースされた Ubuntu 24.04 LTS の場合、以下のサポート期間になります。
| サポートの種類 | サポート期間 | サポート終了年 |
|---|---|---|
| 標準サポート (Ubuntu Pro なし) |
5年間 | 2029年 |
| ESM | 10年間 | 2034年 |
| ESM + Legacy Support |
12年間 | 2036年 |
OpenJDK LTS のサポート期間
Ubuntu Pro を利用した場合、OpenJDK LTS のサポート期間は以下のようになります。| OpenJDK LTS バージョン |
OpenJDK LTS リリース年 |
OpenJDK LTSを 利用可能な Ubuntu LTS バージョン |
OpenJDK LTS サポート終了年 |
|---|---|---|---|
| OpenJDK 8 LTS | 2014年 | Ubuntu 18.04 LTS Ubuntu 20.04 LTS Ubuntu 22.04 LTS Ubuntu 24.04 LTS |
最低でも2034年まで |
| OpenJDK 11 LTS | 2018年 | Ubuntu 18.04 LTS Ubuntu 20.04 LTS Ubuntu 22.04 LTS Ubuntu 24.04 LTS |
最低でも2034年まで |
| OpenJDK 17 LTS | 2021年 | Ubuntu 18.04 LTS Ubuntu 20.04 LTS Ubuntu 22.04 LTS Ubuntu 24.04 LTS |
最低でも2034年まで |
| OpenJDK 21 LTS | 2023年 | Ubuntu 20.04 LTS Ubuntu 22.04 LTS Ubuntu 24.04 LTS |
最低でも2034年まで |
OpenJDK の採用方針
Ubuntu では Ubuntu LTS でも最新の OpenJDK を利用できるよう、OpenJDK がリリースされ次第最新の OpenJDK を提供していく予定です。また Ubuntu 24.04 LTS からは、以下の方針で Ubuntu のリリースと OpenJDK のリリースの足並みを揃えていく予定です。
