Ubuntu MATE 16.04をインストールする前に
「Ubuntu MATE 16.04」をインストールする前に、「Ubuntu MATE 16.04」のインストールに必要な準備や、「Ubuntu MATE 16.04」が動作するかどうか確認を行う必要があります。いきなりUbuntu MATEをインストールするのではなく、まずはUbuntu MATEを試用してみましょう。
Ubuntu MATEが起動するか、使い勝手は良いか、パフォーマンスは十分か、インターネットに接続できるかなど、事前に確認しておきましょう。
確認の結果特に問題がなければ、試用のために起動したUbuntu MATEからインストールを行うこともできます。
Ubuntu MATEの特徴
Ubuntu MATEはUbuntuのフレーバーの1つであり、Ubuntuをベースとしたディストリビューションです。Ubuntu異なる点は、デスクトップ環境にUnityの代わりにMATEを採用している点です。
Linux KernelなどGUIを支えるソフトウェアは、Ubuntuと同じソフトウェアを採用しています。
そこそこ軽量なフレーバー
MATEはそこそこ軽量なデスクトップ環境であり、Ubuntuと比較するとメモリーの使用量はUbuntuよりも少なくて済みます。古き良きGNOME2レイアウト
Ubuntu MATEでは、Ubuntu 10.10まで採用されていたGNOME2と同じレイアウトが採用されています。Mac OS 9のようなレイアウトですが、昔からUbuntuを利用していたユーザーにとっては使いやすいレイアウトでしょう。
UbuntuライクなMutinyレイアウト
GNOME2レイアウトの他にも、UbuntuライクなMutinyレイアウトも利用できます。GNOME2レイアウトに馴染みがないユーザーは、Mutinyレイアウトを利用してみると良いでしょう。
左側にUnityランチャーと似たような機能を持つパネルが配置されます。
1.Ubuntu MATEが動作するPC
Ubuntu MATEを動作させるには、以下のハードウェアが必要です。項目 | 推奨するハードウェア |
---|---|
CPU | Intel Core 2 Duo 1.6 GHz以上 |
メモリー | 2GB以上 |
GPU | OpenGLに対応したグラフィックカード (1366x768以上の解像度) |
HDD | 16GB以上の空き容量 |
DVD | ライブDVDから起動する場合に必要 |
USB 2.0 | ライブUSBから起動する場合に必要 |
ネットワーク | インターネットに接続できる環境(推奨) |
おおよそ2007年から2008年ごろに発売されたPCが基準になります。
メモリー
使用するアプリケーションに合わせて、必要とするメモリーの容量が変わってきます。性能が十分かどうかは試用して決める
性能が十分かどうかは、実際にUbuntu MATEを試用して決めると良いです。2.32bit版と64bit版どちらを選ぶ? 〜 5.Ubuntu MATEの起動
Ubuntuの項目を参考にしてください。2.32bit版と64bit版どちらを選ぶ?
3.ディスクイメージをダウンロードしよう
4.ライブメディアを作ろう
5.Ubuntuを起動しよう
6.Ubuntu MATEが起動したら
BIOSでUbuntu MATEを起動した場合とUEFIでUbuntu MATEを起動した場合で、デスクトップ画面が表示されるまでの流れが少し異なります。BIOSでUbuntu MATEを起動した時は
BIOSでUbuntu MATEを起動した場合です。1.起動画面
BIOSでUbuntu MATEを起動した時は、起動時にグレーの画面が表示されます。2.Welcome画面
次にWelcome画面が表示されます。左側の言語一覧を一番下までスクロールして「日本語」を選択し、「Ubuntu MATEを試す」ボタンをクリックします。
UEFIでUbuntu MATEを起動した時は
UEFIでUbuntu MATEを起動した場合です。以下のように黒背景の起動画面が表示されるので、「Try Ubuntu MATE without installing」を選択して「エンター」キーを押します。
デスクトップ画面
無事何事もなければ、Ubuntu MATEのデスクトップ画面が表示されます。Ubuntu MATEを使ってみよう
ライブメディアからUbuntu MATEを起動し無事デスクトップ画面が表示されたら、「Ubuntu MATE」を使ってみましょう。既存のシステムに変更を加えること無く、アプリを利用したりアプリのインストールを行うことができます。
デスクトップ画面の使い方
デスクトップ画面の使い方です。Ubuntu MATEのデスクトップ画面は、全体的にMac OS 9と似ています。
1.メニューバー
いわゆるスタートメニューです。2.インジケーター
音量の調整やネットワークの表示、PCの再起動等を行うインジケーターが表示されます。3.ウィンドウ一覧
いわゆるタスクバーです。起動しているアプリのウィンドウが表示されます。
Firefoxを起動してインターネットに接続できるか確認しよう
「Firefox」を起動してインターネットに接続できるか確認しましょう。1.Firefoxの起動
「アプリケーション」メニューを開き、「インターネット」から「Firefox」のアイコンをクリックします。2.サイトにアクセス
適当なサイトにアクセスしてみてください。アクセスできれば、インターネットに接続されています。
無線LANで接続する場合は
ネットワークは自動的に認識されますが、無線LANはパスワードの設定など接続に必要な手続きを行う必要があります。画面右上のネットワークインジケーターをクリックし、表示されるメニューから無線LANのアクセスポイントをクリックします。
以下のようにパスワードを入力する画面が表示されるので、パスワードを入力し「Connect」ボタンをクリックします。
以上で完了です。
ファイルマネージャーを起動するには
ファイルマネージャーとは、Windowsで言うところの「Explorer」です。Ubuntu MATEのファイルマネージャーは、「Caja」です。
1.ファイルマネージャーの起動
「場所」メニューを開き、「ホーム・フォルダ」のアイコンをクリックします。2.Cajaの起動
以下のように、「Caja」が起動します。「Caja」からファイルの閲覧や操作ができます。
アプリのインストールするには
アプリをインストールすることもできます。ただしインターネットに接続されている必要があります。
1.ソフトウェアの起動
「システム」メニューを開き、「システム管理」から「Software Boutique」のアイコンをクリックします。2.Software Boutique
以下のように、インストール済みのアプリやインストール可能なアプリが表示されます。適当にアプリをインストールしてみてください。
アプリをインストールしても、PCを再起動すると元の状態(アプリがインストールされていない状態)に戻ります。
システムの設定を行うには
ディスプレイの解像度やネットワークの設定など、システムに関する設定は「コントロールセンター」から行います。「コントロールセンター」は、Windowsで言うところのコントロールパネルです。
1.コントロールセンターの起動
「システム」メニューを開き、「コントロールセンター」のアイコンをクリックします。2.コントロールセンター
以下のように、「コントロールセンター」が起動します。ディスプレイの設定やネットワークの設定など、様々な設定を行うことができます。
システムの設定を変更しても、PCを再起動すると元の状態に戻ります。
Ubuntu MATEをインストールするHDDを確認しよう
もしUbuntu MATEをインストールする場合、ここでUbuntu MATEをインストールするHDDを確認しておきましょう。1.gpartedの起動
「システム」メニューを開き、「システム管理」から「GParted」のアイコンをクリックします。2.HDDの選択
以下のように「gparted」が起動します。右上にHDDなどストレージの一覧が表示されます。
Ubuntu MATEをインストールする予定のHDDを選択し、「View」メニューを開いて「Device Information」をクリックします。
3.HDDの情報
以下のようにHDDの情報とパーティションの一覧が表示されるので、Ubuntu MATEをインストール予定のHDDなのかどうか確認をしてください。「2.」で選択したHDDの情報は、Ubuntu MATEをインストールするHDDを識別する情報です。
表示されている内容を覚えておきましょう。
上記の場合は「/dev/sda」ですね。
注意
ここでHDDの操作(フォーマットなど)を行うと、実際にHDDがフォーマットされます。不用意にHDDを操作しないように注意してください。
Ubuntu MATEをインストール場合は
Ubuntu MATEを試しに使ってみて特に問題なく、Ubuntu MATEをインストール場合は、以下を参考にしてください。BIOSとUEFIどちらでインストールしたほうが良いのか?
おおよそ2011年以降に発売されたPCはUEFIを採用しており、UEFIでインストールすることがほとんどです。将来性があるのはUEFIですが、以下を参考にして決めてください。
- UEFIとセキュアブートについて・UEFI環境でOSを起動するOSローダー・UEFI対応PCとBIOS対応PC
- UbuntuとUEFI・UEFIに対応しているUbuntuのバージョン・ライブメディアのファイルシステムについて・WindowsやUEFIの起動時間短縮機能について