選択されたデバイスにインストールされない不具合
「Ubuntu」ではインストーラーに「Ubiquity」を採用しています。また「Xubuntu」など一部のフレーバーもインストーラーに「Ubiquity」を採用しています。
不具合の現象
UEFIのPCにUbuntuをインストールする際、自分でパーティション構成を決めてインストールする場合パーティション構成を決めた後、ユーザーはブートローダー(Grub)のインストール先を選択します。UEFIではブートローダーを「ESP(EFI System Partition)」にインストールするため、ブートローダーのインストール先はESPになります。
しかしインストーラーはユーザーが指定したブートローダーのインストール先ではなく、一番最初に見つかったストレージのESPにブートローダーをインストールしてしまいます。
例えばUbuntuを2番目以降のストレージやUSBメモリーなど外付けストレージにインストールする場合、それらのストレージよりも先に見つかったストレージにすでにESPがある場合、そのESPにブートローダーがインストールされてしまいます。
そのためUbuntuを起動できなくなります。
不具合報告
本件に関する不具合報告は、以下を参照してください。不具合報告ではユーザーはUSBメモリー(/dev/sdb)にUbuntuをインストールしようとし、インストール先に「/dev/sdb」を指定してUbuntuとブートローダーをインストールしたにも関わらず、「/dev/sda」にすでにESPがあったため「/dev/sda」のESPにブートローダーがインストールされてしまい、「/dev/sdb」からUbuntuを起動できないとのことです。
またそのPCでUSBメモリーを外した状態では「/dev/sda」に以前インストールしたUbuntuも起動できなくなったとのことです。
昔からある不具合か
約8年前にも同様の不具合が報告されています。回避策
以下の回避策が紹介されています。ポイントはインストーラーから一時的にESPを認識できないようにすることです。
インストーラーを起動する前に「GParted」を起動し、既存ESPのパーティションフラグを変更します。
そうすればそのパーティションはESPと認識されなくなります。
Ubuntuインストール後に再度フラグを無効にしたESPのフラグを有効にします。
詳細は上記リンク先を参照してください。
状況によっては「Boot Repair」でブートローダーを修復できるかもしれません。
「Boot Repair」でブートローダーを修復する方法は、以下を参照してください。