初心者からプロフェッショナルまでカバーする設計と機能性の実現に向けて
Ubuntu 26.10 の開発方針で、Ubuntu 28.04 LTS を見据えた長期的な取り組みが紹介されています。その成果もしくは成果の一部は、Ubuntu 28.04 LTS よりも前のバージョンで明らかになっていくでしょう。
Ubuntu のユーザー層は多様である
Ubuntu は Linux 初心者からプロフェッショナルまで幅広い層をターゲットとしています。カジュアルユーザーや開発者、クリエイター、ゲーマー、研究者、企業及び従業員、システム管理者など、多様なユーザー層に利用されています。
ターゲットの偏りは避ける
例えばカジュアルユーザーに偏った設計にすると、高度な機能は利用頻度が低かったり、カジュアルユーザーを混乱させてしまう機能になるため、高度な機能は削除する方針になるでしょう。その一方でプロフェッショナルに偏った設計にすると、数多くの高度な機能を提供していく方針になります。
これらの方針は互いに相容れない方針です。
多様なユーザー層を支える設計を目指す
Ubuntu ではこのように特定のユーザー層に偏った設計ではなく、高度な機能を提供しつつ、多様なユーザー層を支える設計を目指しています。多くのユーザーがよく利用する機能は簡単に扱えるようにし、その一方でプロフェッショナルが求める柔軟さも同時に提供していくわけです。
つまり高度な機能を削除するのではなく、高度な機能含め機能の見せ方で多様なユーザーを支えていくということです。
App Center の使い勝手向上
App Center はアプリのインストールやアップデートなど、アプリを管理するためのアプリです。アプリに着目してもらう
App Center は deb パッケージと Snap パッケージに対応していますが、ユーザーにこのパッケージ種の違いを意識させるのではなく、ユーザーにアプリ本体に着目してもらう設計を目指しています。パッケージ種が何であれ、アプリの検索や評価、カテゴリ、メタデータを統合し、パッケージ種に関わらずアプリを一貫して扱い、アプリの情報をユーザーに提供します。
つまりユーザーはパッケージのインストールに着目するのではなく、アプリのインストールに着目することになります。
パッケージ種を選択したいユーザーもカバーする
その一方でパッケージ種の違いを意識したい高度なユーザー向けに、パッケージ種を選択できる機能も提供します。ドライバー管理機能の改善
ドライバー管理機能の改善作業も行われています。ドライバーの種類多すぎ
NVIDIA GPU など一部のデバイスでは、ドライバー一覧に複数のドライバーが表示され、その中からユーザーがインストールするドライバーを選択することになります。
ドライバー一覧には同じデバイスに対し、複数の種類及び複数のバージョンのドライバーが表示されることもあります。
この状況はユーザーにとって分かりにくい状況であり、ユーザーはどのドライバーをインストールすれば良いのか、何が正解なのか、選択に悩むことになります。
ユーザーが選びやすい設計にしよう
ユーザーがドライバーを選択しやすいようにするためには、まずその判断材料を増やすことが大切です。ユーザーに分かりやすいドライバー情報を提示できるようにするため、ドライバーのメタデータもっと充実させる取り組みが行われます。
またドライバーの一覧ではドライバーの表示順を改善し、ユーザーが期待するドライバーにアクセスしやすくしたり、ユーザーに推奨するドライバーに気づきやすくする取り組みも行われます。
Ubuntu のインストールをもっと分かりやすく
特に Linux のインストールに不慣れなユーザーにとって、パーティション構成やストレージ設定はユーザーに複雑さや難しさを感じさせます。このインストール体験の改善作業が行われています。
分かりやすいデザイン
パーティション構成やストレージ設定が持つ複雑さを大幅に軽減し、分かりやすいデザインの設計が完了しつつあります。新しい設計では、インストールや運用に安全なデフォルト設定の提示や、案内付きのワークフロー、高度な機能の段階的な開示に重点を置き、より分かりやすく安心して利用できるインストール体験を提供します。
ユーザーの初期設定の改善
インストーラーの改善と並行して、ユーザーの初期設定の改善作業も行われています。アカウントの個人設定やシステム設定の移行
インストーラーの画面でアカウントの個人設定やシステム設定を行うのではなく、システムのインストールと起動が完了した後に、ユーザーに重要な項目を設定してもらう設計が検討されています。設定の自動化にも対応
インストーラーには Ubuntu のインストールを設定込みで自動インストール(自動展開)する機能があります。特に組織内で Ubuntu を大規模に展開する時に活用されている機能です。
アカウントの個人設定やシステム設定も予め構成及び自動化する機能に対応する予定です。
