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Ubuntu 26.10 その3 - Ubuntu と AI の未来・AI の導入に向けた道筋

Ubuntu と AI の未来

2026年4月27日、以下で Ubuntu と AI の導入に関する方針が出されました。


  • The future of AI in Ubuntu

LLM の台頭と普及

LLM(大規模言語モデル)は今や AI サービスの主流となっている仕組みであり、多くのユーザーが何かしら LLM ベースのツールやサービスを利用したことがあるかと思います。

LLM に対する世の中の反応も様々で、好意的な反応を示すユーザーもいれば、否定的な反応を示すユーザーもいます。
AI を導入するにしても、導入までの道筋は企業も含め多様です。

まだまだ AI は過渡期のように感じますが、AI のさらなる性能と精度の向上、そしてそれに伴うさらなる普及や影響の拡大は容易に想像しうるものです。

多くの人々は AI に対し興味を持ちますが、その矛先は Canonical や Ubuntu が AI を取り入れるのかどうか、取り入れるにしてもどのように取り入れるのかにも向けられており、多くの人々から関心を寄せられています。
今回 Ubuntu と AI の導入に関する方針が出されたのも、この出来事や矛先がその背景にあります。

秩序を重んじる

さて Ubuntu では、AI の導入に向けた作業が Canonical で始まります。
端的に言えば AI を導入しようということなのですが、世の中で AI が流行っているから AI を導入しようという短絡的な姿勢ではなく、明確な方針と秩序及び価値観に基づいて AI の選定や導入を段階的に拡大していく方針です。

オープンウェイトモデル

Canonical や Ubuntu が持つ価値観と親和性のあるライセンスが指定されているオープンウェイトモデルの採用を重視しており、オープンソースの仕組みと組み合わせ AI 機能を実現していく方針です。
 

今後一年を通じて AI 機能を実装する予定

今後一年を通じ、十分な機能性と品質を持つ AI 機能が段階的に導入されていく予定です。
ただし AI 機能はローカル推論を優先する方針です。

2種類の観点で AI 機能を展開

AI 機能は以下の2種類の観点で展開されていきます。

  1. 既存の OS 機能を AI モデルによってバックグラウンドで強化
  2. ユーザーの作業を支援する AI を前面に出した AI ならではの機能を必要なユーザーに届ける

暗黙的な AI と明示的な AI

難しい表現かもしれませんが、上記紹介した2種類の観点に対応する表現です。

暗黙的な AI 

暗黙的な AI とは、既存の OS 機能を裏で強化する AI のことです。
ユーザーが AI の存在を意識することなく、既存機能の強化に活用します。
例えばスクリーンリーダーは、AI によって大きく改善できる機能でしょう。

明示的な AI

明示的な AI とは、ユーザーが意識して活用する AI のことです。
LLM に対応したイルカのカイルくんを想像すれば分かりやすいでしょう。
ユーザーが「OK Ubuntu、ソフトウェアをアップデートしておいて」的な使い方をする AI のことですね。

Snap で提供

以前紹介しましたがローカル LLM を利用したいユーザーは、すでに Snap Store で公開されている推論 Snap を活用できます。

AI 機能も Snap で提供

今回の AI 機能も推論 Snap と同種の提供方法がベースになり、Snap の隔離機能によるパーミッションの制限など、AI 機能がユーザーのデータに無制限にアクセスできるような仕組みにはなりません。
言い換えればプライバシーとセキュリティーを尊重した機能として導入されます。

AI 機能は削除できる

AI 機能は Snap で提供されるため、その Snap を削除すれば AI 機能は無効化できます。

AI OS にはならない

AI 機能の導入により Ubuntu は AI OS になるのではなく、あくまで AI 機能はユーザーを支援する機能としての提供であり、AI 機能の導入はプライバシーとセキュリティーを配慮した AI エージェントを Ubuntu にもたらす機能だと捉えるのが良いでしょう。

今後の展開や懸念点

さて今回の方針に対してコミュニティーの反応は様々です。
今後の展開やその反応に対する回答は以下のようになっています。

Ubuntu 26.10 でオプトイン形式で導入

Ubuntu 26.10 では AI 機能のプレビュー版をオプトイン形式で導入する予定です。
つまり AI 機能に興味があるユーザーが明示的に AI 機能を導入する形です。

Ubuntu 17.04 以降

初期セットアップウィザードに明示的な AI 機能の利用有無を選択してもらう設定機能を設ける予定です。
また LLM のサイズは大きいため LLM をインストーラーに含めることは難しく、初回起動時にオプトアウトするのは実質的に AI 機能が入っていないのと同じ状態になります。

クラウドプロバイダーの利用について

「ログをクラウドに送るんじゃないか」といった懸念がユーザーからありますが、そのような計画はありません。
AI 機能を利用するための AI ツールのデフォルト設定は、常にローカルモデルを使用したローカル推論になります。

もしユーザーがクラウドベースの推論を使う場合は、ユーザーが明示的にクラウドベースの推論を設定し、APIトークンなど認証情報を用意する必要があります。

Ubuntu 26.04 LTS で利用できる?

そもそも Ubuntu 26.04 LTS に AI 機能は含まれていません。
現状は計画段階であり、Ubuntu 26.10 に向けた方針です。

ただもしユーザーから Ubuntu 26.04 LTS でも¥利用したいという要望が上がれば、Ubuntu 26.04 LTS でも利用できるようになる可能性はあります。

Ubuntu
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