UEFIのPCにKubuntu 16.04をインストールする(ライブメディアから起動 〜 インストールの種類の選択)
UEFIで起動するPCに「Kubuntu 16.04」をインストールします。UEFIについて
UEFIについては以前紹介しているので、以下を参考にしてください。- UEFIとセキュアブートについて・UEFI環境でOSを起動するOSローダー・UEFI対応PCとBIOS対応PC
- UbuntuとUEFI・UEFIに対応しているUbuntuのバージョン・ライブメディアのファイルシステムについて・WindowsやUEFIの起動時間短縮機能について
ライブメディアからKubuntuを起動すれば、BIOSで起動しているのか、UEFIで起動しているのかすぐ分かります。
1.UEFIブートマネージャーの確認
現状のUEFIのブートマネージャーを確認しておきます。Kubuntuはまだインストールしていないため、「ubuntu」の項目はありません。
2.ライブメディアからKubuntuを起動する
ライブメディアからKubuntuを起動してください。インターネットに接続できるか確認を
Kubuntuでは、リリース後に問題のあったソフトウェアを更新してKubuntuをインストールする機能があります。ソフトウェアの問題の中にはユーザーにとって致命的な問題が含まれているケースがあるため、インターネットに接続できる状態でのKubuntuのインストールを推奨します。
3.EFIシステムパーティションの作成
UEFIでパーティションが一つもないHDDにUbuntuをインストールしようとすると、インストーラーがフリーズする不具合があります。この不具合を回避するため、ここでEFIシステムパーティションを作成します。
すでに「EFIシステムパーティション(ESP)」が存在する場合は、この手順をスキップしてください。
3-1.パーティションマネージャの起動
(1)アプリケーションランチャーを表示し、(2)「gpart」を入力します。以下のように「KDE パーティションマネージャ」が候補に上がるので(3)「KDE パーティションマネージャ」をクリックし、「パーティションマネージャ」を起動します。
3-2.HDDの選択
ESPを作成するHDDを左側のデバイス一覧から選択します。3-3.パーティションテーブルの作成
パーティションテーブルが存在しない場合や、パーティションテーブルがGPT形式で作成されていない場合は、パーティションテーブルを作成する必要があります。「New Partition Table」をクリックします。
パーティションテーブルを作成すると、そのHDD内のすべてのデータが消えるため注意してください。
3-4.パーティションテーブル形式の選択
以下の画面が表示されるので、「GPT」を選択し「Create New Partition Table」ボタンをクリックします。3-5.パーティションテーブルの作成完了
パーティションテーブルが作成され、未割り当てが表示されます。3-6.ESPの作成
パーティション作成ボタンをクリックします。3-7.作成するパーティションの設定
以下の画面が表示されるので、作成するパーティションの設定を行います。設定のポイントのみピックアップします。
それ以外の設定項目は、デフォルトのままで良いです。
File system
ファイルシステムの形式を選択します。ここでは「fat32」を選択します。
Label
ファイルシステムのラベルを入力します。ここでは「ESP」と入力しています。
Size
作成するパーティションのサイズを指定します。推奨サイズは、200MiBです。
設定を行ったら、「Add」ボタンをクリックします。
3-8.ESPの作成完了
以下のように、ESPが作成されます。3-9.操作の適用
適用ボタンをクリックします。3-10.操作の適用確認
以下の確認画面が表示されるので、「はい」ボタンをクリックします。3-11.操作の適用完了
以下のように適用が完了したら、「OK」ボタンをクリックします。3-12.フラグを設定するパーティションの選択
次に、パーティションにbootフラグを設定するため、ESPを選択します。3-13.フラグ設定画面の表示
「パーティション」メニューを開き、「プロパティ」をクリックします。3-14.フラグの選択
以下の画面が表示されるので、「boot」にチェックを入れ「OK」ボタンをクリックします。3-15.操作の適用
適用ボタンをクリックします。3-16.操作の適用確認
以下の確認画面が表示されるので、「Apply Pending Operations」ボタンをクリックします。3-17.操作の適用完了
以下のように適用が完了したら、「OK」ボタンをクリックします。4.インストーラーの起動
デスクトップ画面左上の「Install Kubuntu 16.04」アイコンをダブルクリックします。5.ようこそ
以下のように「Welcome」画面が表示されます。5-1.言語の選択
言語が「日本語」になっていることを確認します。ここで「日本語」を選択しないと日本語環境がインストールされないので注意してください。
「リリースノート」のリンクをクリックすると、「Kubuntu 16.04」のリリースノートが表示されます。
「続ける」ボタンをクリックします。
6.Kubuntuのインストール準備
以下の画面が表示されます。インストールオプションの選択を行います。
Kubuntuのインストール中にアップデートをダウンロードする
チェックをオンにすると、ソフトウェアのアップデートをインストール中に行います。「2.」で記述したリリース後に問題のあったソフトウェアを更新する機能です。
余計なトラブルを避けるためにも、チェックをオンにしておくことを推奨します。
グラフィックス、Wi-Fi機器、Flash、MP3やその他のメディアに必要なサードパーティーソフトウェアをインストールする
ドライバーやAdobe Flashなどサードパーティーのソフトウェアをインストールします。チェックをオンにしておくことをお勧めします。設定を行ったら、「続ける」ボタンをクリックします。
7.インストールの種類の選択
インストール方法を選択します。7-1.インストール方法の選択
ここではどのようにインストールを行うのか、選択します。インストーラーに任せて、自動的にパーティションの作成や設定を行うこともできますし、自分でパーティションの作成や設定を行うこともできます。
表示される選択肢は、環境により異なります。
例えばすでにKubuntuやWindowsがインストールされている場合、共存してインストールする選択肢が追加されます。
暗号化やLVMの利用について
暗号化やLVMの利用を指定できますが、これらの機能に不慣れな場合は使用しないほうが良いでしょう。7-2.自分でパーティションの作成や設定を行う
ここでは例として、自分でパーティションの作成や設定を行い、インストール先を指定します。「手動」を選択して「続ける」ボタンをクリックします。
「UEFIのPCにKubuntu 16.04をインストールする(パーティションの作成 〜 ブートローダーの設定)」に続きます。