オンアクセススキャンを行う仮想ボリュームを作成する
準備が完了したら、オンアクセススキャンを行う仮想ボリュームを作成します。1.仮想ボリュームの作成
「端末」を起動し、以下のコマンドを実行します。
clamfs 設定ファイル
前回設定ファイルは、「~/clamfs/clamfs.xml」に保存したので、ここでは以下のコマンドを実行します。
clamfs '/home/ubuntu/clamfs/clamfs.xml'
2.コマンドの実行
コマンドを実行すると、以下のように表示されます。もし設定ファイル等に問題があれば、エラーが表示されます。
3.仮想ボリューム
「Nautilus」を起動すると、以下のように仮想ボリュームが作成され、マウントが行われます。通常のボリュームのようにアクセスできます。
4.ファイルを配置
この仮想ボリューム上に配置したファイルに対して、ウイルススキャンが実行されます。ここでは例として、以前紹介したテスト用のファイルを配置してみます。
5.ファイルの操作
ファイルをアプリで開いてみます。このファイルはウイルスに感染しているので、以下のようにファイルへのアクセスが拒否されます。
以下は、「Nautilus」でファイルを他のフォルダーにコピーしようとした時の例です。
以下は、「アーカイブマネージャー」でファイルを開こうとした時の例です。
また、「システムログ」を確認すると、以下のようにウイルスの検出メッセージが出力されています。
Jan 17 09:03:28 ubuntu-vb-1410 clamfs: (file-roller:4647) (ubuntu:1000) /home/ubuntu/clamfs/ClamFS_Source/clam.7z: ClamAV-Test-File FOUND
仮想ボリューム上でウイルスが見つかっても、UI上にメッセージは出力されないため、「システムログ」を確認する必要があります。
ファイルのアクセス権について
ウイルススキャンを行う「clamd」は、「clamav」ユーザーで動作しています。そのため、仮想ボリューム上に配置したファイルに読み込み権限がない場合、ウイルススキャンを行うことができません。
ファイルのアクセス権の「その他」の「アクセス」が、「読み込み専用」になっていることを確認してください。
フォルダーも同様です。
システムログ
アクセス権がないファイルやフォルダーに対してウイルススキャンを実行しようとした場合、「システムログ」に以下のようなメッセージが出力されます。
Jan 17 09:03:28 ubuntu-vb-1410 clamfs: (file-roller:4647) (ubuntu:1000) /home/ubuntu/clamfs/ClamFS_Source/clam.7z: Access denied. ERROR